トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事記者会見(令和元年8月20日火曜日)
ページID:91183更新日:2019年8月21日
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本館2階特別会議室 11時30分から
発表事項以外の質疑応答 |
記者
リニアについて伺います。今日と明日、静岡県の専門部会とJR東海の意見交換が行われていまして、国土交通省の担当者が同席しているということですが、国が関与するようになったということについてどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。
知事
リニアは、静岡県がご心配されていることの解決が大きな前提になってくると思います。JR東海さんもいろいろ力を注いでおられるという状況は私どもも承知をしており、国が立ち会い仲介することによって、よりスムーズな意思疎通ができて、円滑に建設的な議論が進むことが期待されるのではないかと思います。
記者
山梨県の立場を確認したいのですが、知事は川勝知事が静岡県民の安全安心を考えていることは理解するということで、JR東海と協議してほしいということをこれまでおっしゃってきたのですが、協議が整わなくて開業が遅れるとか、開業できないということの可能性まで含めて理解をされているということでしょうか。
知事
県知事には県民や地域の環境を保全する責任がありますから、静岡県民、静岡県という地域に対して、大きな被害、あるいはマイナスを強制することはできないと思う一方で、そのような状況にはならないとも思います。JR東海もいろいろな工夫と研究を重ねておられると思うので、それが静岡県とコミュニケーションをとる中で建設的に物事が積みあがって、これぐらいだったら大丈夫だろうと静岡県が思える水準に到達することは、私はできると思っています。まず静岡県の県民の皆さんの安心安全の確保というのが大前提で最優先されるべき話であって、工期はそれを乗り越えた上での問題だと思います。それは両立できると思っています。
記者
技術的には予定通りの開業ができるのではないかという意味ですか。
知事
そう期待しております。
記者
9月補正予算について、どのような方針で編成されているかということと、9月議会でどのような議論を深めていきたいとお考えでしょうか。
知事
現在編成作業が行われていて、それはまだ私のところには上がってきていないわけですが、ただ、前回の6月以降進捗があったものについては実際の予算がついてくるでありましょうし、何らか見落としがあったようなものに対してはそれを穴埋めするようなものが出てくるでしょうし、拾うようなものもでてくるでしょうし、また色々な新しい状況の変化によって対応すべきものも出てくるかと思いますが、現時点でまだ詳細は事務的に詰めているところです。
記者
どのような議論を9月議会では(想定されるか)。
知事
9月議会に関しても、これからしっかりどのように向き合うかを検討していきたいと思いますが、勿論、新たに出てくる課題、9月において対処すべき課題について、議論をしていくということになろうかと思います。いずれにしても6月議会で色々な予算を認めていただいて、合わせて今総合計画を策定している過程ですので、大きな流れは6月の延長線上であって、現時点でなにがしか大きな大転換があるようなことは、想定はしておりません。
記者
知事就任から半年が経って、これまでの半年間の総括、県政運営のご自身への評価と今後の意気込みを改めて聞かせていただけないでしょうか。
知事
新米知事ではありましたけれども、県庁の職員の皆さん、議会や多くの皆さまに支えていただいて、答案用紙に名前を書くところまではきたということです。基本は公約になりますので、その公約で県民の皆様にお約束をしたことを、今の協力体制を維持しながら、皆さんの力を借りながら、活かしながら、より早く実現できるように取り組んでいきたい。他方、県庁の外から私はやってきたので、その感覚というものは大切にしていきたいと思っています。時として、行政と県民の意識にはズレが生じるような場合があるわけですが、そういう県民の意識と実際の行政運営の埋めるべき溝というものはしっかり埋めていって、多くのみなさんが納得感のある県政運営をしていきたいと思っています。冒頭の公約の実現に関しては、全力投球以上の更なる全力投球をしていきたいと思います。
記者
半年のなかで印象に残ったことを挙げるとどのようなことがありますでしょうか。
知事
いくつもありますが、一番わかりやすいのは中部横断道の県負担の削減というものが、成功裡にできたということだと思います。これは、県の財政にとっても大きなプラスになるわけですが、国としっかり議論をすれば、所要の成果を挙げることができるということを実際の数字をもってお示しすることができたとも思います。また、国と山梨県はかい離した存在ではなくて、いずれも日本国民の一部である山梨県民の皆さんの福利向上を実現するための存在だということを、今回の中部横断道での国との協力事例を通じてお示しすることができ、そういうあるべき関係の号砲を打つことができたのかなと思っています。
記者
先日の会見で、雨畑ダムの土砂を撤去するよう指導するとおっしゃられていて、既に指導されたと思うのですけれども、そのあと台風が来て、雨畑川が氾濫しました。今後、どのように対応していくのか教えていただきたいです。
知事
雨畑ダムの土砂堆積に伴って水害が発生しているわけですが、これは大変深刻な事態だと思っています。この事態への対応は、対症療法と抜本療法の2つを同時並行で進めていかなければならないと思っています。抜本的には、堆積した土砂を下流方面に運搬しなければならないと思っているのですが、残念ながら県には法律上の権限がないので、監督権者たる国が日本軽金属に対して適切な指導監督を行い、かつ、雨畑地域の皆様あるいは下流地域の皆様の安全をしっかりと確保できるよう、適切な行動を取り、結果を出すように、指導監督を行っていただくべく強く求めていきたいと思っています。すぐに実行してもらいたいのですが、膨大な量ですので、現実問題として、今日明日というわけにはいかないので、県としては上流の治水、水の安全を確保する観点から、法律上の権限に基づいて、水が溢れることを防止するための応急措置を日本軽金属に対して直接求めていきたいと思っています。いずれも期限を切って、速やかに実行していただくべく対応をしていきたいと考えています。
記者
昨年の台風の時も氾濫したことがあり、国の監督権者としての責任はもちろんあると思うのですけども、山梨県として、いかに関わっていくのかというところが問われると思うのですが、その点に関してお伺いしたいです。
知事
我々も法律をひっくり返して直接この是正に向けて何かできないのかといろいろ条文を探してみたのですが、ダムに関しては残念ながら我々に権限がありませんでした。できるとすると、権限を持っているということは責任を持っていることですから、国にその責任権限をしっかりと速やかに適切に行使していただくべく働きかけを強めていきたいと思っています。
記者
台風10号の被害について雨畑地区のみが県内の被害箇所だったのでしょうか。
課長
今回の台風による浸水被害は昨年と同様のエリアに浸水被害が出ています。昨年の状況を受け移転されているところもありますが、残っていた家屋等に浸水被害が発生したものであります。
記者
そのことに県としてどのように受け止めているのかをお聞かせください。
課長
今回の被災が昨年と同様な箇所ということについては深刻な事態と受け止めております。対応について、今後、具体的に応急対策がどのようにできるかということを、事業者である日本軽金属、それから地元の早川町と、現在検討を進めているところでございます。
知事
昨年に続いて同じ地区で浸水被害が起きたことについて、遺憾以外の何ものでもなく、また地域の住民の皆さんに対しても申し訳ないと思っております。私としてはできる限りのことはやっていきたいと思います。応急措置に関しては、まだこれから台風もやってくる可能性が大いにあるわけですから、速やかに実行させたいと思っています。県としてはとにかく、可及的速やかに日本軽金属が堆積土砂を除去するよう、国に対して、強力な対応をしていただくべく強く求めていきたいと思っています。
記者
応急的措置というのはどのような措置ですか。
知事
本来はダムなのですが土が貯まってしまって、河原みたいになってしまっている状況です。その河原状態のダムの上を流れる水の量が増えて、水が溢れてしまう恐れがあるわけです。実際それが増えて今回浸水したわけですけども、技術的なことは後ほど説明しますが、応急的措置として、まずはそこの土砂で堤防を作って、増水しても人家の方には流れこまないような措置というのが考えられるのではないかと思っています。
課長
私たちが想定している応急措置については、現在雨畑川の河道が堆積土砂で上がっていますので、上がっている河道部分を堀り込んで、その掘り込んで取った土で道側の方に防波堤のようなものを作ることによって、水が流れる道を作って、被災するエリアを守っていく対策の中で早急にできるものについて現在、考えております。
記者
その考えは日本軽金属の方には伝えているのですか。
課長
当然、日本軽金属には事業主体として、一番にやってもらわなければならなりません。河川管理者としての県の考えを監督庁である国の方もその対策に関与していただく中で、総合的な対応として、進めていきたいと考えております。
以上