トップ > 県政情報・統計 > 知事 > 開の国やまなし こんにちは。知事の長崎です。 > 知事記者会見 > 知事臨時記者会見(令和2年3月4日水曜日)
ページID:93750更新日:2020年3月5日
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本館2階特別会議室 17時00分から
発表事項 発表事項以外の質疑応答 なし |
知事
本日は、県民の皆様に、2点ご報告がございます。
1点目は「助成制度」の創設について、2点目は信玄公祭の4月開催見送りについてです。
まず、助成制度についてご案内申し上げます。
全国自治体に先駆けた「新型コロナウイルス感染拡大防止対策のための子育て家庭休業助成金制度」の実施骨子がまとまりましたので、ご案内申し上げます。
先般、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、県内小中学校での休業に加え、幼児らの登園自粛要請を行ったところです。
そして、これとセットで、県民の就労環境や家計状況を支援するべく、全国に先駆けて「子育て休業助成金制度」の創設に着手しておりましたが、その後、国において同趣旨の制度創設が明らかとなりましたので、改めて再検討したところです。
すなわち、限られた資源の中で最大限の支援策を確保するべく、国の施策との重複を排除する一方で、「漏れのない支援制度」とすることを基本方針とし、制度設計をしたところです。
これは、一人ひとりが豊かさを実感できる山梨の実現を目指す本県におきましては、お一人一家庭たりとも助成制度からこぼれることはあってはならないという考えによるものです。
以下、制度実施に当たりましての細目をご説明申し上げます。
繰り返しになりますが、県では、保育所等への登園の自粛要請とセットで、登校や登園を控え子どもの面倒をみるために休業した、3年生以下の小学生、特別支援学校及び特別支援学級に通う児童・生徒、保育所や幼稚園等に通う児童を持つ、ひとり親及び市町村民税非課税世帯の保護者を対象に、1日4000円を助成することとしました。
この制度は、国の制度の詳細決定と合わせ、3月10日に受付を開始することと致します。
現在、国では、小学校等の臨時休校を受けて仕事を休んだ保護者の所得の減少に対応するため、有給休暇を取得させた企業への助成金制度を創設することとしています。
県内の事業所におかれましては、子育て中の従業員の皆様が安心して仕事を休むことができるようにするため、新たな休業制度を整えていただき、国の助成制度を積極的に活用していただくようお願い致します。
次に、信玄公祭の4月開催見送りについてです。
本日、第49回信玄公祭り実行委員会の臨時総会が開催され、来月3日から5日までの日程では開催しないことを決定いたしました。
信玄公祭りは県民の皆様はもちろんのこと、全国の歴史愛好家の間にもファンが多く、山梨県の歴史と文化を県内外に大いにアピールする場でもあり、このたびの開催見送りは、私自身は無念の極みであり、まさに断腸の思いです。
本日に至るまで、実行委員会をはじめ関係各方面におかれましては、新型コロナウイルスの国内感染状況を睨みながら、予定通りの実施に向け準備を進めてくださいました。しかしながら、なおも日本国内における感染者数の拡大が収まらず、収束の見通しが立たないことを踏まえ、県民のみならず観光客の皆様の健康と安全を最優先と考え、開催見送りを決定致すことになりました。
山梨県知事、そして実行委員会会長たる私の思いと致しましては、完全に中止するのではなく、信玄公生誕日である11月3日前後の開催に向け、再チャレンジをしていきたいと思います。そして、過去にない規模と盛り上がりとなるように期待を込めて、また、山梨の明るい未来のはずみとするべく、万全の環境下で県内外からご観覧のお客様をお迎えできるように、準備を進めて参ります。
ご関係の皆様におかれましては、大変なご心労とご負担をおかけいたしておりますことにお詫びを申し上げますとともに、事態収束後には大いなる盛り上がりと将来への夢を託した信玄公祭りが開催できますよう、ご辛抱とともにさらなるお力添えを賜りますよう、お願いを申し上げます。
最後になりますが、本日現時点でダイヤモンド・プリンセス号からの県内受け入れ患者数はのべ20名を数えております。
このうち7名につきましては陰性確認のうえ退院されました。なおも治療中の患者さんの早期の治癒とご快復を心から祈念いたしますとともに、本日はここに、国からの要請を快く受け入れてくださり、治療態勢と治療環境の確保に全力をあげてくださっておられます、山梨大学医学部付属病院をはじめ、県下関係医療機関のすべての方々にこの場をお借りしまして、感謝と御礼を申し上げます。
通常におきます日常の診療状況さえ混雑しておられる状況にあって、それぞれの診療現場におかれましては、未曾有のご負担をおかけすることとなっております。
県としての種々の困難極まる協力要請を快くお受けいただきましたことに改めまして御礼を申し上げますとともに、すべての県民に代わりまして御礼を申し上げます。
県におきましては、皆様が安心して日常生活を送れるよう、必要な情報はしっかり公表して参ります。県民の皆様におかれましては、いい加減な情報に惑わされず、冷静にご対応いただきたいと思います。
お一人お一人の感染の予防、感染症の拡大防止への心がけが極めて重要な局面ですので、引き続き取り組んでいただきますようお願い致します。
なお、追加の報告ですが、多くの皆様から、特に県内の医療機関に対してマスクの提供をいただいております。過日、県内の企業より1万2千枚のマスクをご提供いただき、観光事業者に配布したことはご報告させていただきましたが、これに加えまして、先日、県内の篤志家の方から4万5千枚のマスク、そして、アリババグループの創設者のジャック・マーさんから自民党を経由いたしまして、1万枚のマスクをご提供いただきました。以上の内容をご報告させていただきます。
記者
子育て家庭休業助成金の助成金額4000円の根拠を教えてください。
課長
山梨県の最低賃金837円に1日の労働時間8時間を乗じて、労働基準法に基づく休業手当と同様に60%を乗じた額としております。
記者
市町村民税非課税世帯に制限することで、漏れてしまう世帯も出てくるのではないでしょうか。
知事
財政的な制約がありますので、御理解をいただきたいと思います。国の制度は、雇用された方を対象として新たにつくった休業制度に基づいて休んだ方に対する賃金を助成する制度です。県の制度は、小学3年生以下の子どもを持ち仕事を休まざるを得ない方であれば、個人事業者の方などもカバーできるということで、相互補完する形です。県の財政が潤沢であればもっと手厚くできるのですが、今回は制限をさせていただきました。
記者
対象世帯はどのくらいを見込んでいますか。また、休業措置が3月3日の午後からだったと思いますが、適用期間が3月2日からとなった理由も教えてください。
課長
2月28日の金曜日に知事が助成金創設を表明しましたが、明けた最初の平日ということで3月2日からとしました。対象世帯については、現在市町村に協力を依頼して、対象となる世帯の絞り込みをしているところです。国の新たな助成制度を企業が利用する場合は、重複してしまうことから県の助成金の対象となりませんが、できるだけ国の有利な制度を利用するよう呼びかけていきます。
記者
国の制度と重複する世帯はどのくらいあるのですか。
課長
国の制度は3月10日を目途に詳細が発表されますので、そこで重複がどのくらいあるのか判明すると思います。
知事
学校の休業が3月2日から既に始まっていますので、早く助成金額や適用期間をお知らせすることが重要でしたので、おおよその規模感は掴んでいますが、具体的な数字は今は分かりません。
記者
信玄公祭りの見送りについて、11月3日前後の開催に向けて既に検討を始めているということでしょうか。
知事
既に始めています。
記者
このまま特段の理由がなければ11月3日前後に開催したいということでしょうか。
知事
やりたいと思います。
記者
再チャレンジする信玄公祭りの規模はどのくらいを想定していますか。
知事
みんなで落ち込んだものを取り返して、更に元気になろうという趣旨ですので、私の思いは規模は大きい方がいい、できれば4月に予定していたものよりも大きくやりたいと思いますが、甲冑の数など様々な制約がありますので、改めて検討したうえでお知らせしたいと思います。
記者
医療機関への感謝を述べられた中で、山梨大学医学部付属病院を挙げられましたが、指定医療機関に加えて、山梨大学医学部付属病院が受け入れたということでしょうか。
知事
山梨大学医学部付属病院には大勢の患者を受け入れていただき、ありがたいと思います。感染症指定病院にもお受けいただいておりますし、そうでないところでもお受けいただいております。公表することを山梨大学にはご了解をいただいておりますが、他の病院については、混乱を避けたいなどの状況がありますので、病院名を公表することは控えさせていただきたいと思います。
記者
今後助成金を受ける手続きをするうえで取得しておかなければならない書類はありますか。
課長
ひとり親世帯または市町村民税非課税世帯を対象としていますので、児童扶養手当証書などのひとり親であること確認できる書類などが考えられますが、その点をいかに簡略化できるかを検討しているところです。
記者
今入手しておかなければ後からでは手に入らない書類が必要となることはありますか。
課長
そのようなことがないようにしたいと思います。
記者
休業したという証明はどのような書類が必要なのでしょうか。
課長
国の制度でも、雇用主からの証明が必要になると思いますので、それと同様に雇用主からの証明を提出していただくことになると思います。
知事
雇用主がいない場合は、誓約書のような書類を提出していただくことになると思います。
記者
これまで発表された助成金は新型コロナウイルスに感染され、休業を余儀なくされたご本人が受ける助成金でしたが、今回、対象のお子さんがいる保護者の方へ助成するというのは本日、初めて詳細を発表されたということでよろしいでしょうか。
知事
その通りです。
記者
前回までは、保護者への助成を検討されているというところまでお話しされたということでよろしいでしょうか。
知事
その通りです。県独自の助成金制度として2本立てとなっているということです。
記者
山梨大学医学部付属病院の名前を挙げられ、今後は必要な情報を公表されるとおっしゃいましたが、例えば病院名の公表は必要な情報なのか、どういう場合にどのような内容を公表するのか教えてください。
知事
これは前から一貫しているスタンスなのですが、受け入れた病院に対して、日常の治療診察業務に障害が及ばないようにしなければいけない。その中には、風評被害や医療従事者のご家族にも不測の事態が及ぶことも避けたいということで、基本的に情報は公表するつもりですが、そのような部分をケアをするようにしております。今回、山梨大学医学部付属病院から名前を公表しても良いと許可をいただきましたので、公表させていただきました。他の病院につきましては、公表を控えてくださいとの意向がありましたので、その意向を尊重致しました。ただ、これまで受け入れていただいた病院は、病院だけではなく働いている医師や看護師など大変なストレスのもとでやってらっしゃいますので、この場をお借りして、改めて感謝の念を示させていただいた次第であります。
記者
今後は、他の病院についても病院側の許可があれば、病院名の公表はされるということでよろしいでしょうか。
知事
その際は改めて感謝の意をお伝えしたいと思います。
記者
ひとり親世帯というのは、児童扶養手当を受給している世帯のことを指しているのでしょうか。
課長
ひとり親世帯は児童扶養手当を受給している世帯より多くなりますので、必ずしも一致しているわけではありません。
以上