ふれあい特集号vol.47(デジタルブック版)
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夢に向かって挑戦はまだまだ続くふれあい一瞬を大切にきらめく やまなしのシュン!全てが手探りの中で懸命に奔走した日々健康茶としても人気のある桑の葉茶。2013年、フィリピンパンパンガ国立農業大学と提携。翌年からは現地での桑栽培と茶葉の製造を開始。中国進出の計画も進行するなど、その視野は世界へと広がっている二人三脚で桑の葉茶の魅力をPRするハンさん夫妻。「自分のような激しい男を信じ、いつも笑顔でサポートしてくれる妻。彼女がいなかったら、今の自分はありません」と感謝を忘れない 葉が大きく肉厚で病害虫にも強い「一瀬桑」発祥の地として知られる市川三郷町。かつては青々とした桑畑が町中に広がっていましたが、養蚕業の衰退とともにその美しい風景は姿を消し、耕作放棄地が目立ち始めました。「美しい桑の郷を蘇らせたい」との熱い思いを胸に、桑畑の復興に取り組んでいるのが、韓国出身のハン・ソンミンさんです。 2004年に来日し、この地域の美しい自然に魅せられたハンさん。桑の葉茶の開発と製造を行っていた義父の事業を受け継ぐ形で、2008年、妻の三貴さんと共に株式会社 桑郷を設立しました。「最初は販路も無く、どうすればいいのかと2人で頭を抱える毎日でした。でも、私はじっとしているのが苦手。とにかくやるんだと」。祖国との文化の違いに戸惑い、見えない壁を感じることもありましたが、三貴さん手書きのチラシを県内中に配り回るなど、地道な活動を続けるうち、応援してくれる人が少しずつ増え、やがて地域に受け入れられるようになっていきました。 そんな中、一番の理解者であり協力者でもあった桑の生産者が急逝。ハンさんは恩人の畑の管理を任せてほしいと頼みました。「農業は初めてでしたが、体力だけは自信があった。地域の方に教えてもらいながら、桑の栽培から収穫まで無事にこなすことができました」。懸命に働く姿が信頼を呼び、管理を任される畑が増えていったとハンさん。2013年には、地域の方をはじめ多くの仲間の支援の下、荒廃していた耕作放棄地に2万本の桑を植えるプロジェクトを完遂。今では、6㌶の畑で4万6千本を栽培し、会社は従業員を雇用できるまでに成長しました。 「私はこの町が、誰もが行ってみたくなる場所に、そして来た人には、行って良かった、元気をもらい生きていく活力が湧いてきた、と言われる場所になれればと願っています。そのためにも、もっと桑を植えて、ここを『桑の郷』にしたいんです。目標は、2018年までに10万本植えること。そして、私自身が一生懸命に取り組んでいる姿を通して、日本はもちろん、世界中に、市川三郷町は元気ですよ、こんなにも熱いんですよと発信していきたいとも考えています」。まだまだ夢の途中と、大きな体で高らかに笑うハンさん。その声は、決意と希望に満ちていました。いちのせくわよみがえさとくわのさと15

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