ふれあい特集号vol.49(デジタルブック版)
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03ふれあい 平成25年6月22日、「富士山」が世界遺産として登録決定されました。登録から3年目となる今年6月22日、富士山の多様な自然と歴史や文化を感じながら、世界遺産富士山の価値を分かりやすく紹介する「富士山世界遺産センター」が、富士河口湖町にオープンしました。 初代所長には、国が設置した総合地球環境学研究所・名誉教授の秋道智彌さんが就任。富士山世界遺産センターに懸ける思いを伺いました。世界遺産富士山を守り継ぐ 富士山世界遺産センターは、ただ展示を見ていただくだけの施設ではなく、ハブ機能の役割も果たしていきたいと考えています。それは、ここに人が来て出会い、情報交換をしたり、お互いが啓発し合うことから富士山について考えるような場、つまりハブ空港の待合室のような場にしたいと思っているからです。 今日も小学生が来てくれていますが、ここでの学びが未来の山梨を担っていく子どもたちの人格形成にも役立つように、子どもたちの将来を視野に入れたセンター運営をしていきたいですね。 また、高齢者の方にとっても、興味深い学びの場として利用してもらえるよう展示内容の充実も図りたいです。 公式ガイドアプリ『ふじめぐり』では、館内の展示や野外の構成資産を巡るコースを紹介。スマートフォンやタブレット端末を使い、分かりやすい説明を自分のペースで聞きながら見学することができます。日本語・英語・中国語(簡体字、繁体字)・韓国語・インドネシア語・タイ語の7つの言語で対応しているので、海外から訪れた方にも世界遺産富士山の新たな魅力を、余すことなく伝えることができます。また、館内の展示にはタッチパネルを用いるなど、遊び感覚で学べる要素を多く取り入れています。 富士山が季節ごとにその表情を変えていくように、センターでもさまざまな情報を機敏に発信できるような企画を考えています。具体的には来年3月までの間に、企画展・写真展の開催を予定しています。また、それぞれの企画展に対応して常設展示の一部も変えていきます。例えば、「巡礼路」の企画展の際「情報発信と交流の場」としての役割を担うセンターを目指して表情豊かな富士山のように常に活動しているセンター富士山を知ることで見つめ直す日々の暮らし訪れた方が誰でも楽しく学べる先端的なシステムを活用京都府出身。総合地球環境学研究所(京都市)名誉教授。2013年、富士吉田市で開催された国際コモンズ学会北富士大会で、共同議長を務めた。秋道 智彌さんTomoya Akimichi「富士山世界遺産センター」オープンには、巡礼の道についての書籍や地図などを、富士山ライブラリーに置くなどの工夫もしていきます。「常に活動しているセンター」として、訪れた方に最新あるいは重要な情報を積極的に提供することで、一度だけでなく、二度三度と足を運んでもらいたいと思います。 自然界と私たちの生活は、つながっています。富士山をより深く知ることで、山梨の産業や文化などさまざまなことについて、もう一度見つめ直す機会になるのではないでしょうか。世界遺産富士山を誰よりも誇りに思う県民の皆さんには、ぜひ、センターを訪れていただきたいですね。平成28年度の企画展開館企画展 世界遺産富士山 ― 祈りの世界の山開き ― 6月22日~8月22日富士山レンジャー写真展9月28日~10月24日企画展 探訪 富士山巡礼路平成29年1月1日~2月27日富士山世界遺産センター 常設展示 木造 浅間神像 (複製品) (原資料:重要文化財 江原浅間神社蔵) 現存する最古の富士山の神・浅間神の像
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