ふれあい特集号vol.51(デジタルブック版)
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外へ出たから見えたやまなしの面白さやまなしの日常を伝えるフリーペーパー『BEEK』肩書は「やまなしのアートディレクター」一瞬を大切にきらめく やまなしのシュン!BEEK検索 現在、北杜市に居を構え、冊子やポスターなどのデザインの仕事をする傍らフリーペーパー『BEEK』を発行している土屋さん。 子どもの頃から本や雑誌が好きだったという土屋さんは、雑誌作りの仕事がしたくて24歳で上京。会社員として雑誌編集や広告制作に携わった後、2011年に独立しました。その後、フリーランスとして活動する中で、Uターンを考えるようになったと言います。「山梨を拠点に活動している人たちの話が耳に入ってくるようになって『山梨、面白そうだな』と感じたことや、子どもが生まれこれからの暮らしを考えたときに、自然豊かな場所で子育てしたいと思ったことなど、いろいろなタイミングが重なって、2013年5月、故郷の山梨に戻ってきました」 「『BEEK』は、山梨の人や暮らしを伝えたいと思って創刊した雑誌です。僕は、東京にいる頃から、山梨をテーマにした雑誌を作りたいと思っていました。デザインはもちろん、写真を撮ったり、現場へ行って話を聞いたり、時には記事も書いていたので、思い切って始めてみました」 以前から気になっていた県内で活躍する人たちを訪ね、「仕事」をテーマに山梨を見つめた創刊号。その後も、話をしてみたい人に会いに行き、気になる場所を訪ねながら、毎回違った切り口で山梨を見つめ、半年に1冊のペースで発行しています。 「僕自身も、雑誌を通して人とつながれることがとても楽しいし、刺激を受けることも多いですね」と土屋さん。 「『BEEK』が人から人へと渡り、理解してくれる人が出てきて、新たな仕事につながったり、イベントや街づくりが始まったりすることもあるんです」とうれしそうに話します。 「僕、少し前から、『やまなしのアートディレクター』って勝手に名乗っているんですけれど、地域に根差してデザインができること、やるべきことって、たくさんあると思うんです。フリーペーパーもその一つなので、これからも続けていきたいと思います。そして、『BEEK』が誰かが何かを考えるきっかけになったら、とてもうれしいです」県内約100カ所、県外約50カ所で配布している『BEEK』。県内には自ら届け、手渡している。「顔を合わせ、手渡しながら、たわいのない世間話ができる時間をつくってくれるのも、雑誌ならではの良さだと思うんですよ」「仕事」、「本」、「週末」、「発酵」に続く最新号のテーマは「写真」。「直接顔を合わせるのだから、言葉はもちろん、ちょっとしたニュアンスや表情からも、本当に伝えたいことを感じ取り、そこに『BEEK』らしさを加えて伝えたい。難しいけれど、写真にしろ、文章にしろ、どうすれば伝わるかということを常に考えながら、作っていこうと思います」取材で生まれたつながりをきっかけに、街を元気にする活動に関わっている。11月に開催された、機織りの街・富士吉田の魅力を再発見する祭り「ハタオリマチ フェスティバル」には、実行委員として企画段階から参加。フェスティバルのパンフレット(写真下)も手掛けたビークふれあい15
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