ふれあい特集号vol.57(デジタルブック版)
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可能性を秘めた山梨で、働き・暮らすWork & Live05ふれあい 各分野の有識者が県の直面する諸課題について話し合う「やまなし未来会議」の委員でもある、山梨中銀経営コンサルティング経済調査部長・岡本新一さんに、データを踏まえながら、移住希望地としての人気の高さ、健康寿命の長さ、そして、立地条件の良さなどに秘められている山梨の可能性について、お話を伺いました。山梨の持つ、大きな可能性について有識者から聞く経済調査部長 岡本 新一さん山梨中銀経営コンサルティング(株) NPO法人ふるさと回帰支援センターによる移住希望地ランキングを見ると、山梨は常に長野と1位、2位を競っています。最近は価値観の多様化に伴い、ずっと都会で暮らすのではなく、地方への移住を検討する人が急増しています。一般的に、移住は退職後にするものというイメージがありますが、実際は移住相談者の7割超が40代以下となっています。年代別にみると山梨は60代以上の人気が全国でトップですが、30代と40代も2位となっており、子育て世代にも人気があります。 移住人気の高さは、人口の社会増をもたらすほか、子育て世代など若年層の移住が増えれば、人口の自然増にもつながります。また、人手不足に悩んでいる県内企業と移住者の上手なマッチングにより、産業が活性化していくこと、そして、移住者が外の目で山梨の魅力を発見するなど、地域の活性化といった面も大いに期待できます。このように、移住先として人気がある山梨は、大きな可能性を秘めていると感じます。移住希望地ランキングで全国上位につける世界トップを誇る健康寿命の長さ 厚生労働省が今年3月9日に公表しNPO法人ふるさと回帰支援センター調べ出典:厚生労働省「健康日本21(第二次)推進専門委員会」資料Work & Liveた健康寿命の平均値で、山梨は男女ともに全国1位となりました。日本の健康寿命は世界で1位ですから、山梨の健康寿命の長さは世界でトップということになります。その理由として考えられることは、まず60歳以上の有業割合が非常に高く、元気に働き続けている高齢者が多いことが挙げられます。また、ボランティア活動や無尽への参加など、社会との関わりを多く持つ県民性も健康寿命の長さに関係していると思います。今後、ネット社会が進展すればするほど、逆に顔が見えるリアルな関係の価値が増していくと思われます。だとすれば、これからの時代に必要なことが、山梨にはすでに根付いているのです。「人生100年時代」といわれる今、こういったことは、大きな強みだといえます。 高齢者が生き生きと活躍する姿を示すことは、「山梨にいれば、いつまでも元気に活躍できる」という希望を若い人たちに与え、一度は県外に出ても、最終的には地元山梨に戻りたいとの思いにつながっていくと思います。山梨の最大の武器は極めて恵まれた立地条件 東京圏に隣接していながらも世界遺産富士山をはじめ3千メートル級の山々が連なる風光明媚な山梨は、自然と共存した暮らしを楽しみながら、必要に応じて気軽に東京に行き来できる恵まれた立地にあります。この利便性の高さは、仕事と暮らしの両面にさまざまな可能性をもたらすと思います。例えば、東京への通勤、平日は東京、休日は山梨といった二地域居住も可能です。9年後にはリニア中央新幹線の開業により、県外への移動時間が大幅に短縮されます。また、ICT環境の充実によるテレワークやサテライトオフィスの普及に伴い、自分のライフスタイルにあった働き方の選択肢が広がっていくことも考えられます。こうした立地条件の良さを最大限生かしていくためには、今後、産学官など関係機関の連携を強化し「オール山梨」で取り組んでいく必要がありますし、山梨を担っていく若者の意見をしっかりと聞くことも大切です。センター利用者の年代比率(2017年)健康寿命上位5県東京からわずか1時間半で、緑豊かな環境に72.3172.1572.1571.93山梨愛知静岡千葉石川75.4375.3075.2575.14【男性】(年齢)山梨静岡愛知群馬栃木【女性】(年齢)71.9375.49平成22年・25年・28年の調査の平均値、小数点以下第3位を四捨五入※健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限される ことなく生活できる期間」のことをいいます。め い び70代以上 3.5%60代 8.4%50代 15.9%40代 21.9%30代 28.9%20代以下 21.4%※
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