ふれあい特集号vol.57(デジタルブック版)
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  06板金事業生産部佐藤 志保さん産官の連携から生まれる山梨の産業の活性化Work & Live 県では、さまざまな分野で積極的に活動している県内事業者に対して、研究開発のサポートや技術支援などを行っています。また、交通の利便性の高さや恵まれた自然環境を強みとして、企業誘致にも力を入れています。こうした取り組みは、企業や経営者の新たなチャレンジを促すとともに、山梨の産業の活性化につながっています。 当社は創業以来50年、最新の加工設備と高い技術力で金属加工を行い、先進的な製品を生み出してきました。金属加工の中でも精密板金事業とプレス事業の両方を手掛けているのが当社の特徴です。また、設計から加工、組立までを自社で担える強みもあり、さまざまな業界のニーズに応える金属加工製品を提供しています。ちょっと変わった仕事としては、重要文化財の銅葺き屋根の修復に携わったこともあります。 最近では、経済産業省が実施している、戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン)に、山梨県産業技術センターとコンソーシアムを組む研究開発が採択されました。どのような研究開発かというと、燃料電池車の燃料となる水素を補給する水素ステーションで使われる高圧配管を、当社の代表取締役 新藤 淳さん藤精機株式会社溶接技術により安価に提供できるようにすることで、水素ステーションの普及を促進し、クリーンな社会の実現に貢献するというものです。今後は、センター、当社、それぞれの強みを生かし、互いに異なる領域を担って事業を進めていきます。こうした研究開発に挑戦することは、当社の技術革新につながりますし、産官が連携することで、企業の可能性がより広がると感じています。藤精機株式会社(昭和町)産業技術センターとの連携から自社の可能性を広げていく 当社は、軟包材製袋会社として、食品を入れるパウチを中心に液体洗剤詰め替え用パウチなど、フィルムを用いた各種形態の袋の加工を行っています。数年前から関東の取引先様からの受注が増える中、京都本社を増築しようかとも思いましたが、取引先様からの要望もあり、関東近郊への工場新代表取締役社長 田中 大介さん株式会社 光製袋工業所株式会社 光製袋工業所(中央市)関西方面からのアクセスの良さが決め手となり山梨ビジネスパーク内に工場を新設新人の女性社員に溶接技術を指導する佐藤さん(右) 部署ごとに特徴がある仕事なので、基礎からしっかりと専門的な技術を習得する必要がありますが、初心者でも徐々に技術を身に付ける中で、ものづくりの喜びが感じられると思います。当社の技術力は「世界に誇れる」という自信があります。自分の手で造ったものが世界に羽ばたくというのはうれしいですし、大きなやりがいを感じています。自分の手で造ったものが世界に羽ばたくことがうれしい藤精機株式会社の「女性が働く環境づくり」 結婚・出産などを経ても、仕事を続けてもらえるように、短時間正社員の制度を設け、女性が働きやすい環境を整えています。 また当社は、積極的に女性の正社員を雇用しています。「Made in Japan」の誇りを常に持って「心のこもったものづくり」を追求している当社では、精密板金加工の分野などで、女性の繊細な感性が大いに生かされていると思います。

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