ふれあい特集号vol.65
13/20

 大雨により山や谷で崩れた土砂が水や立木と混じり、麓に向かって流れ下る土石流への対策として、土砂をせき止める砂防堰堤などを設置しています。 また、地層の間にたまった地下水の影響などにより、山全体が広範囲にわたりゆっくりとずり落ちる地滑りには、地中深くにパイプを入れ地下水を排出する抑制工や、滑り出しそうな土の塊をくいなどで止める抑止工による対策を行っています。 急な斜面が一瞬で崩れ落ちる崖崩れ対策には、崩れてきた土砂が人家に飛び込む前に防ぐ擁壁や、落石などを止める防護柵を設置したり、崩れる危険性がより高い斜面をコンクリートなどで固める、のり面工などで保護したりしています。  台風や豪雨の際に避難の目安となるよう、県では危険を知らせる情報を発信しています。地滑り対策施設渓流保全工不透過+透過型堰堤工砂防課東谷 卓 主任 ウェブサイト「川の水位情報」や「山梨県総合河川情報システム」では、県が観測している雨量や水位をリアルタイムで情報提供するほか、河川が氾濫した場合に洪水が広がる範囲を示す、洪水浸水想定区域図を見ることもできます。 「山梨県土砂災害警戒情報システム」では、スマートフォンやパソコンなどから、土砂災害警戒情報の発表状況や土砂災害の危険が高まっている地区の情報などが確認できます。主な河川の水位の現状や土砂災害の危険が高まっている地区については、ウェブサイトのほか、テレビのデータ放送でもお知らせしています。 また、土砂災害警戒情報が発表されると、対象の市町村内にあるスマートフォンや携帯電話へ緊急速報メールが自動的に配信されます。 近年、全国各地で防災施設だけでは防ぎきれないような、想定を超える規模の水害や土砂災害が起きていますが、このような災害が県内でいつ起こっても不思議ではありません。 水害や土砂災害から自分自身や大切なご家族の生命を守るため、もう一度避難に役立つ情報についての確認や、ご家族との話し合いなどをしてください。そして、いざという時にはためらわず、すぐに避難しましょう。 地滑りは主に地下水により発生するため、まず地下水を排水する「抑制工」を実施します。土石流対策施設 砂防堰堤には沢をせき止める「不透過型」と、土石流に含まれる有害な土砂や流木をこし取り水だけを下流へ流す「透過型」があります。 渓流保全工には川底の勾配を緩くし流れの勢いを弱める「床固工」や土砂が削られないようにする「護岸工」などの施設があります。擁壁工防護柵工のり面工逃げ遅れゼロを目指してようへきえんてい地下水排除工滑落崖集水井工集水ボーリング地下水位すべり面横ボーリング工水路工(排水路)排水トンネル工【問い合わせ先】土砂災害対策については 砂防課 TEL 055-223-1710 FAX 055-223-1714やまなしの砂防崖崩れ対策施設 崖崩れによる土砂が人家に飛び込む前に食い止める「擁壁工」、「防護柵工」や崩れないように対策する「のり面工」などの施設があります。台風や豪雨への備えを 水害・土砂災害から身を守るために13

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る