ふれあいvol77
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 日本では自然界の中に神が宿ると信仰も生まれました。富士山を見ると人は手を合わせたくなります。や 近藤さんにとって富士山はどのよ富士山と向き合い、自らの人生と重ね合わせてきました。それが脈々とと思います。 一方で、富士山にはさまざまな課題もあります。価値を次世代へが必要だと思います。例えば五合目 富士山の自然や文化を守っていくの価値を感じられる場所に戻してい 他には、オーバーツーリズムも課題ですね。現在の富士山は、昼守りつないでいくため、神聖な山である富士山にふさわしい環境の整備のごみ問題、発電機の騒音、臭いなども解決しなければなりません。ためには、今の状態のまま手を加えないのではなく、しっかりしたコンセプトのもと適切な整備をし、本来くことが必要ですね。前に五合目に集まり、早朝には頂上が世界平和の祈りを捧げていくような場所に成り得ると思います。「一人一人が自分と出会い、みんなが平和を願う」。そこに富士山の神髄があると私は考えます。 時代とともに富士山との関わり方も変わりますから、価値を受け人材を育てていくことが大切です。士山のリアルな体験をしてほしい。富士山は日々投げかけてくるものがる人も、訪れた人もみんなが幸せをを目指していきたいです。【問い合わせ先】 世界遺産富士山課 TEL 055-223-1316 FAX 055-223-1438いう考えから宗教が形作られ、山岳はり富士山という自然物に「神聖」なものを見ているのだと思います。うな存在ですか。親のような存在です」と答えています。いつも看ていてくれて、そして励ましてくれる懐の深い大きな存在です。麓を歩くだけでも、遠くから眺めるだけでも、富士山のものすごいパワーを感じることができます。 また、富士講の時代から、人々は受け継がれてきた歴史も素晴らしい そうですね、僕はいつも「両で御来光を見るといったツアーが組間帯に人が集中しています。僕は曜が高まります。また、前泊・後泊をで来訪者の分散を促すなど、本来の富士山の価値を体感してもらうためと思います。まれることが多く、特定の場所・時日や時間などを工夫して「ずらし登山」を実践してきました。混雑時間帯を避けることで、お客様の感動度促すことで、宿泊施設や観光施設を巡ることになり、地域への還元にもなると考えます。 アクセス方法やツアーのつくり方には、受け入れる側の姿勢も大切だ これからの富士山のあるべき姿として、私は富士山を平和のシンボルにしたいと思っています。宗教も、西洋・東洋も関係なく、みんな継いでいくためには、それに応じたそのためにはたくさんの子どもに富違うので、それを若者にキャッチしてもらいたいです。そして住んでい感じられるような「感幸(かんこう)」近藤小田近藤小田近藤次世代へつないでいくために次の10年に向けて提供:合力合力では、ずらし登山や少人数の構成により、富士山の魅力を感じられる感動度の高いツアーを提供している。13世界文化遺産登録10周年! 富士山の普遍的価値を未来へKoichi Kondo富士山エコツアーガイド富士山エコツアーガイド近藤 光一 さん富士山登山学校ごうりき代表((株)合力代表取締役)環境省自然公園指導員富士山の麓から山頂までのエリアにて、少人数エコツアーのガイド事業に従事。ごうりきは環境省「エコツーリズム大賞」を受賞富士山近藤光一

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