ふれあいvol77
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森林教育や地域活性化にも取り組む madeYAMANASHIで世界と渡り合うin ンドや世界自然保護基金(WWF)からも高く評価され、オファーが届くようになりました。また、国内の取引先も大都市圏の大手企業が多いそうです。生まれ育った環境や、山梨の自然、そして関わってくださった皆さんのおかげです」ではないと言います。じてもらうための森林教育を企業向けに行っていま業の環境意識を高め、林業の魅力を知ってもらうことにもつながっています」える道は一つではありません。ハイブランドのデザイナーになるとか、環境保全団体に就職するのも一つの方法だったかもしれません。でも、私のように新しい道を探りながら夢を実現することもできます」とメッセージを送ってくれました。の取扱製品には、madeinYAMANASHIと表示しています」 山本さんの取り組みは、イギリスなどのハイブラ 「従業員4人という小規模な会社が、世界的な企業・団体と大きな仕事ができるようになったのは、私が 山本さんはFSC認証材を使うことだけがゴール 「私は木材を余すところなく使い切ることが環境に配慮することの『本質』だと考えています。そこで、森林を守ることや木の価値を生かす大切さを肌で感す。目の前で伐採された『命』が製材工場に運ばれ製品になるリアルな現場を知ってもらうことは、企 他にも、商業施設の家具に地元の木材を使うなど地域活性化の取り組みも行い、活動の幅は広い。 最後に、同世代の山梨の若者に向けて「夢をかな 高校卒業後、社会人経験やオーストラリア留学を務店などに卸す従来の製材所の業務には、さまざまな経験を積んだ山本さんだからこそ気付けた課題が 「まずは給料が安くて驚きました。海外では、高品安価なものが求められるため、ものづくりに携わる 「私にはクリエイティブな仕事をやりたいという希の製造会社に籍を置くことになり、そこでゼロベー 山梨県有林のFSC認証材を使用して、その価値を伝えたいという思いも加わり、活動を本格化させ 「製材所と家具や小物をつくる会社をつなぎ、どこで生産されたFSC材なのか、どこの誰がつくった経て祖父母が経営する製材所の業務に携わることになった山本さん。建築資材として使用する木材を工ありました。質なサービスを提供すれば、それに見合う対価が得られます。しかし、日本では高品質であっても常に人の収入が増えないんです。日本のものづくりを守るためには、そこを変えていく必要があると考えました」 これらの課題を解決したいという思いと、自身が抱く夢が融合し、新たな道が見え始めます。望とハイブランドと仕事をしたいという夢がありました。ちょうど母が立ち上げた、内装や家具・小物スから自分のやりたいことに挑戦しようと決めたんです」ます。物なのか、伐採から製品になるまでの過程を明らかにすることで、製品の付加価値を高めました。弊社19(左)WWFからの依頼で製作した弁当箱と箸(右)ショッピングモールで使われているテーブル木材に焼印されたFSC認証マークオリジナルブランド商品の中で人気の高いろうそく台山本 瑞穂さん山梨県出身。株式会社455studio専務取締役。木製品の企画提案、企業のCSR活動のサポート、企業間マッチング、その他さまざまなコーディネートを手がけている。

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