ふれあいvol80
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された際、イコモス(ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関)は今後解決すべき課題として〝三つの宿題〟を出した。その三つとは、●来訪者数の増加による オーバーツーリズムの解消●観光大型バスなどの排気ガスによる 環境問題の改善●信仰の場である富士山の景観を ふさわしいものにするだった。 野口さんの著書『世界遺産にされて富士山は泣いている』(2014年6月出版)を読んだのですが、大変ショックを受けました……。 多くの日本人は〝富士山は100山梨県は昨年11月から、富士山登山鉄道構想について地元への説明会を始めた。賛否両論が渦巻く中、やまなし in depth編集部は、世界の山を知り尽くす野口健さんと長崎幸太郎・山梨県知事の対談を企画した。1時間を超えた議論の行方は――。やまなしindepthからダイジェスト版でお届けします。点満点の山だから世界遺産に登録された〟と思っている。でも、本当は条件がついた上での登録で、出された宿題をクリアしなければ取り消しになるんだということを本に書いて伝えたかったんです。そのことを行政もメディアもちゃんと伝えて来なかったと思います。 まったく耳の痛いお話で……。 世界的に有名なヨーロッパの登山家が、「いろんな国の山を登ったけど、富士山がいちばん汚かった」と話していました。登山家の間では、富士山は〝汚い山〟の代名詞になってしまっています。 僕が非常に驚いたのは、長崎知事が「このままでは富士山は危機遺産リストに入ってしまう可能性がある」と発言したことです。僕はそのニュースをヒマラヤに登っているときにスマホで見てびっくりしました。知事野口富士山は100点満点の山ではない知事2013年、富士山が世界遺産に登録野口野口タブーに踏み込んだ知事発言「僕は以前からこれしかないと…」 「えっ?」アルピニスト野口健氏と知事がガチ対談 〜富士山登山鉄道構想〜 22世界的アルピニスト野口さん(左)ここから下の段は広告です。広告の内容については、広告主にお問い合わせください。

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