山梨てくてくvol.07
9/20

まるでゴジラの背中のように見えるのは、溶岩が本栖湖に流れ込んだ場所で見られる、水ぎわ特有の溶岩の地形。溶岩が冷えて固まった所に熱い溶岩が次々と注入され、膨張と割れを繰り返して形づくられた。「2013年に噴火した小笠原諸島・西之島(東京)でもそっくりの地形が見られ、富士山と類似していて面白い」と吉本さん。本栖湖溶岩流[富士河口湖町]「溶岩樹型」とは、溶岩流が樹木を取り囲んで固まり、囲まれた樹木が燃え尽きて空洞化したもの。中でも「船津胎内樹型」は規模が大きく、内部が人の胎内によく似ていたため、江戸時代に富士山信仰における聖地としてあがめられた。※内部は一般公開され、見学ができます。船津胎内樹型[富士河口湖町]御庭・奥庭は富士スバルライン5合目駐車場の手前にあり、スバルラインを挟み、山頂側が御庭、麓側が奥庭。散策路からは、森林限界のダイナミックな自然景観を満喫することができる。御庭[上]・奥庭[下][鳴沢村]二股に割れているのも、水ぎわに流れた溶岩の典型的な特徴貞観噴火で流れた溶岩は今の鳴沢村まで達した。その末端部の断面が広範囲にわたり露出している場所。ここは昭和30年代の溶岩の採石場跡で、手掘りの特殊な採石法が採られたために溶岩の垂直断面がきれいに残されている。現在は富士山の溶岩構造を知る上で貴重な場所として保存されている。青木ヶ原溶岩流の断面[鳴沢村ジラゴンノ](上)溶岩流の先端が採石場であったため、数百mにわたって溶岩の断面が観察できる(下)富士山麓に多い溶岩樹型の貴重な断面を見ることができる船津胎内樹型富士河口湖町船津6603TEL.0555-72-433109

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る