トップ > 県議会 > 定例会・臨時会情報 > 可決された意見書・決議(令和2年9月定例会)

ページID:96701更新日:2020年10月7日

ここから本文です。

可決された意見書・決議(令和2年9月定例会)

 議第14号

議第14号

 

私学助成の充実強化等に関する意見書

 

本県の私立学校(高等学校、中学校、小学校及び幼稚園)は、おのおの建学の精神に基づき、特色ある教育を積極的に展開し、公教育の発展に寄与している。

我が国が少子高齢化に進行する中で今後も持続可能な社会を継続するためには、Society5.0時代を担う子供たちに、変化に対応し想像力を発揮できる資質・能力を身につけさせる必要があり、そのための教育環境の整備が最重要課題となっている。

今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により、日常生活でのデジタル技術の活用が進み、学校においてもICTを活用した同時双方向性のオンライン授業の取組が推進された一方で、学校間での教育のデジタル化の格差が鮮明となった。

今後は、新型コロナウイルスとの共存という「新しい生活様式」において、私立学校が今後とも公教育の発展に貢献していくためには、経常費助成の拡充による学校経営の安定的継続と、これからの公教育の基盤となるICT環境の整備が喫緊の課題となっている。

私立学校はこれまで、授業料等の改定は極力行わず様々な自助努力を続けてきたがこの上さらにICT環境を整備し、教室及び体育館の換気・冷房設備等の整備を図るには、私立学校にとって限界とも言える状況にある。

我が国の将来を担う子供たちの教育環境の整備には、公教育の一翼を担う私立学校に対する助成措置の拡充が不可欠であり、このことは、各都道府県の所管事項であるものの、我が国の将来の発展に重要な役割を果たす教育に関する事柄であり、国の全面的な財政支援が求められる。

よって、国においては、私立高等学校等の教育の重要性に認識し、教育基本法第8条の「私立学校教育の振興」を名実ともに確立するため、私学助成に係る国庫補助制度を堅持し、より一層の充実を図るよう強く要望する。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

令和2年10月6日

 

                         山梨県議会議長

提 出 先                                  

衆議院議長   参議院議長

内閣総理大臣  総務大臣

財務大臣    文部科学大臣

 

                         提 出 者  山梨県議会議員

                                  皆川  巖    浅川 力三    望月  勝

                                  河西 敏郎    白壁 賢一    久保田 松幸

                                  桜本 広樹  土橋  亨    古屋 雅夫

 議第15号

議第15号

 

印章制度・文化を守るための意見書

 

印章は、我が国の長い歴史の中で培われた貴重な文化であるとともに、自己の意思を表示する証や、自分らしさを表現する鑑として、日常生活に根付いた重要なものである。

また、明治6年太政官布告以来の印鑑登録制度は、安全性、信頼性が極めて高く、国民生活に深く根付いており、日本の象徴でもある。

さらに、印章制度は、国民のデジタル化の環境整備や情報格差の影響を受けることなく、本人確認の手段や信用を担保するインフラとして不可欠のものであり、現在も国民の権利、財産を守り、行政手続きや民間の商取引など、多くの重要な場面において支障なく利用されている。

しかし、今般の新型コロナウイルス感染症の影響により在宅勤務によるテレワークが推進される中、印章がその阻害要因であるかのような報道等がなされ、山梨県の重要な地場産業である印章産業が不当におとしめられている。

テレワークが推進される時代にあっても、印章を書面に直接押印するか、電子的に署名や押印をするかは、行政、企業等における業務運用上の問題であり、印章は、その存在意義を否定されるものではなく、様々な手続きのデジタル化・オンライン化と共存できるものと考える。

よって、国においては、印章制度の健全な維持・発展を図るため、次の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。

 

1 印章は、テレワークの推進など、社会のデジタル化・オンライン化を進める上での阻害要因ではなく、共存できるものであるという正しい理解のもと、文化・伝統・権威・技術等において日本のアイデンティティであり、意思の担保として有効である印章制度の維持を図ること。

 

2 行政手続きの効率化を進める上での押印の省略が、民間の商取引一般においても押印が不適切であるかのような誤った認識を与え、印章産業に対する風評被害を発生させることのないよう、行政改革の趣旨の適確な周知に努めること。

 

3 印章文化の維持振興を図る観点から、印章による意思確認を電子的プロセスに乗せるための押印デバイスの技術開発等を支援すること。

 

4 手彫印章など伝統的工芸品産業の振興を図るため、事業者等が行う海外を含む販路開拓等の取り組みへの支援を強化すること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 

令和2年10月6日

 

                         山梨県議会議長

提 出 先                                  

衆議院議長   参議院議長

内閣総理大臣  総務大臣

法務大臣    厚生労働大臣

経済産業大臣

 

                         提 出 者  山梨県議会議員

                                  皆川  巖    浅川 力三    望月  勝

                                  河西 敏郎    白壁 賢一    久保田 松幸

                                  桜本 広樹  土橋  亨    古屋 雅夫

 議第16号

議第16号

 

小規模事業者に対する支援及び支援体制の拡充・強化に関する意見書

 

我が国に存在する375.8万者の中小企業のうち、85.2%、304.8万者に及ぶ小規模企業は、地域の経済や雇用及び生活を支える存在として重要な役割を果たしており、その成長及び持続的発展によって我が国経済全体を発展させる重要な意義を有している。

さらに本県においては、中小企業に占める小規模企業の割合が、88.6%と高く、全国に比べ、その重要性は格段に高いと考えられる。

現下の新型コロナウイルス感染症拡大及びその影響の長期化により、小規模事業者の売上は急減し、このままでは事業継続が危ぶまれる状況にある。

一方で、新たな生活様式への対応、危機的状況下での事業継続、事業承継の推進、IT化の推進など、今後、小規模事業者の成長及び持続的発展のために取り組むべき課題も山積している。

このような課題の解決を図るためには、小規模事業者の自助努力も必要であるが、小規模事業者にとって身近な経営相談機関である商工会による適切な助言及び支援を行うことが極めて重要である。

しかしながら、商工会においては人員が不足しているため、施策の迅速かつ円滑な対応に支障が生じている。

よって、国におかれては、我が国経済を支えている小規模事業者を支援するため、次の事項の実現について強く要望する。

 

1 新型コロナウイルス感染症拡大の影響が長期化していることから、売上回復や雇用維持をはじめとする小規模事業者に対する支援の拡充・延長を図ること。

 

2 商工会の人員を増員し、小規模事業者支援体制の抜本的強化を図ること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

令和2年10月6日

 

                         山梨県議会議長

 

提 出 先                                  

衆議院議長   参議院議長

内閣総理大臣  財務大臣

経済産業大臣  内閣官房長官

経済再生担当大臣

 

                         提 出 者  山梨県議会議員

                                  皆川  巖    浅川 力三    望月  勝

                                  河西 敏郎    白壁 賢一    久保田 松幸

                                  桜本 広樹  土橋  亨    古屋 雅夫

 議第17号

議第17号

 

道路予算の確保を求める意見書

 

道路は、私たちの暮らしや社会・経済活動を支える最も基礎的なインフラであり、道路整備を求める県民の声は切実である。

本県においては、令和元年東日本台風に伴う大雨等により、本県の大動脈である中央自動車道、国道20号の東京方面への主要道路交通網が寸断され、経済活動の停滞を中心に、県民生活に大きな影響が生じたことなどから、災害に強い道路整備を推進していく必要がある。

また、地域間格差の解消を図り、活力ある地域づくり・都市づくりを推進し、豊かな県土の実現を図るためには、高速道路から生活道路までのネットワークの整備が重要である。

しかしながら、本県の道路整備の状況は未だ十分とはいえず、他県との交流・連携を促進する高速道路から地域の住民生活に最も密着した市町村道に至る道路網の整備が大きな課題となっているとともに、長期の経年により老朽化が進む橋梁やトンネル等、道路構造物の適切な維持管理や更新を着実に進めることが必要となっている。

さらに、新型コロナウイルス感染症流行の影響により、経済が大きく落ち込んでいることから、流行の収束後に経済をV字回復させるとともに、地方創生及び国土強靱化を推進し、ストック効果を早期に発揮させることが重要である。

よって、国においては、次の事項を実現するよう強く要望する。

 

1 新型コロナウイルス感染症流行の収束後の経済活動のV字回復を目指し、物流・観光等の経済活動復興のための補正予算を含む道路整備予算を十分に確保すること。

特に、防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策については、令和3年度以降5か年間の継続及び対象事業の拡充を行うこと。

 

2 地域間格差を是正し、活力ある地域づくり・都市づくりを推進するとともに、安全・安心の確保、豊かな生活環境の実現を図るため、高速道路から地域の生活に密着した道路までの整備を計画的かつ確実に推進すること。

 

3 高速道路や地域高規格道路は、災害時における避難路や緊急輸送路として、大きな役割を担うことが期待される、まさに「命の道」である。

このため、中部横断自動車道の早期全線開通、中央自動車道の渋滞対策事業の推進、国道138号須走・御殿場間の早期完成等、必要な整備を国の責任において迅速かつ着実に推進すること。

 

4 老朽化が進む橋梁やトンネル等、既存道路施設の適切な維持管理、更新を進めるために必要となる安定的な財源の確保及び市町村等への支援を適切に行うこと。

 

5 幹線道路ネットワークの骨格を成す地域高規格道路等の計画的な整備が図れるよう特段の配慮を行うこと。また、重要物流道路の指定にあたっては、地方の意見を十分に反映するとともに、指定道路の機能強化及び整備に対し重点支援を行うこと。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

令和2年10月6日

 

                         山梨県議会議長

 

提 出 先

衆議院議長  参議院議長

内閣総理大臣 総務大臣

財務大臣   国土交通大臣

内閣官房長官 国土強靱化担当大臣

内閣府特命担当大臣(防災)

 

                         提 出 者 山梨県議会議員

                                 皆川  巖  浅川 力三  望月  勝

                                 河西 敏郎  白壁 賢一  久保田 松幸

                                 桜本 広樹  土橋  亨  古屋 雅夫

 議第18号

議第18号

 

治水事業・砂防事業の予算の確保を求める意見書

 

近年、相次ぐ記録的な豪雨等により、全国各地で甚大な被害が発生し、本県においても、令和元年東日本台風により東京方面への主要交通網が寸断され、経済活動に大きな支障をきたした。

本県は、糸魚川・静岡構造線が走るなど急峻な地形であり、地質も脆弱であるため、水害や土砂災害のリスクが高い。また、令和2年7月豪雨で大規模な水災害が発生した球磨川流域と、本県最大の河川である富士川流域は地形的に酷似していることから、いつ大災害起こってもおかしくない状況である。

 気候変動等の影響により、ますます激甚化・頻発化する水災害のスピードに対処するためには、ハード整備の推進に加え、伐木、浚渫などの維持管理や老朽化施設の対策などを適切に実施し安全度を確保するとともに、被害対象の減少や被害軽減、早期復旧を流域全体であらゆる関係者により、地域の特性に応じ総合的かつ多層的に推進するいわゆる「流域治水」の具体化が必要であり、地域住民の安全・安心の確保に責務を負う我々としては、こうした対策に積極的に取り組んでいく必要がある。

よって、国においては、次の事項について特段の措置を講じられるよう、強く要望する。

 

1 流域全体であらゆる関係者と協働し、防災・減災対策を実現するための「流域治水」を具体化するため新たな制度を創設・拡充すること。

 

2 県民誰もが、安心して暮らせる災害に強い強靱な県土づくりのため、治水事業費並びに砂防事業費の予算確保を図ること。特に「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」の継続を含め、重点的な予算の確保を図ること。

 

3 地域の安全を継続的に確保するため、老朽化が進む河川管理施設、砂防施設の長寿命化対策の着実な実施に必要となる、安定的な財源確保を図ること。

 

4 重要な社会基盤整備を着実に行うため、直轄河川事業、直轄砂防事業の推進を図ること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

令和2年10月6日

 

                         山梨県議会議長

 

提 出 先

衆議院議長  参議院議長

内閣総理大臣 総務大臣

財務大臣   国土交通大臣

内閣官房長官 国土強靱化担当大臣

内閣府特命担当大臣(防災)

 

                         提 出 者 山梨県議会議員 

                                 皆川  巖  浅川 力三  望月  勝

                                 河西 敏郎  白壁 賢一  久保田 松幸

                                 桜本 広樹  土橋  亨  古屋 雅夫

 議第19号

議第19号

 

台湾の世界保健機関(WHO)への参加を求める意見書

 

台湾と我が国は、観光や経済活動など、様々な分野でつながりがあり、本県にとっても、極めて重要なパートナーである。

このため、本県議会においては、平成26年6月に、「山梨県日台国際交流促進議員懇話会」を設立し、相互理解と信頼を深め、観光や農業分野を通じて、交流の促進を図るとともに、平成30年7月には、「山梨県議会・高雄市議会友好交流に係る覚書」を締結し、地域間の交流を通して日台間の絆を深め、一層緊密な友好関係の推進に取り組んできた。

これまで、県議会独自による台湾訪問や、知事トップセールスに合わせたプロモーション活動等を展開することにより、台湾は本県との間において、令和元年の県内延べ宿泊者数は約23万6千人、モモ、ブドウを中心とした県産果実の令和元年度輸出額は約2億6千万円と重要な市場となっており、今後も、さらなる経済・人的交流の拡大が期待されている。

このような中、新型コロナウイルスの感染拡大は、感染症の脅威を世界中に知らしめているが、感染症対策には、国際協調が不可欠であり、世界保健機関(以下「WHO」という。)が果たすべき役割は大きい。また、感染症の世界的流行に対峙していくためには、公衆衛生危機対応を網羅的に充実・強化することが強く求められ、防疫に係る地理的空白が生じることがあってはならない。

しかしながら、台湾は、平成21年以降WHO年次総会へオブザーバーで参加し、保健衛生分野において国際貢献をしてきたにもかかわらず、平成29年より参加がかなわない状況にあり、国際的な公衆衛生・防疫体制を構築する上で、地理的空白が生じている。

また、WHO憲章は、「人種、宗教、政治信条や経済的、社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることは、あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつ」と掲げており、新型コロナウイルスの封じ込めに成功し、保健衛生分野での豊富な知見と経験を有する台湾のWHO参加が妨げられてはならない。

よって、国においては、台湾のWHOへの参加に向け、台湾の参加を支持している関係各国と連携し、WHOに対する働きかけを強化するよう強く要望する。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

令和2年10月6日

 

                         山梨県議会議長

 

提 出 先                                  

衆議院議長   参議院議長

内閣総理大臣  外務大臣

厚生労働大臣  内閣官房長官

 

                         提 出 者  山梨県議会議員

                                  皆川  巖    浅川 力三    望月  勝

                                  河西 敏郎    白壁 賢一    久保田 松幸

                                  桜本 広樹  土橋  亨    古屋 雅夫

 

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県県議会事務局 
住所:〒400-8501 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1812   ファクス番号:055(223)1817

このページを見た人はこんなページも見ています

県の取り組み

pagetop