ページID:102346更新日:2021年12月15日
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議第22号
オンライン本会議の実現に必要となる地方自治法改正を求める意見書
山梨県議会においては、重大な感染症のまん延又は大規模な災害等の発生により委員会の開催場所への参集が困難と判断される場合には、オンラインによる出席の特例を認めることとし、委員会を滞りなく開催できる体制を整備している。
一方、本会議においても、重大な感染症のまん延又は大規模な災害等の発生により、相当数の議員が議場に参集できない状況で、急を要する議案の審議や議決が求められる事態に対応できるよう、審議、表決等を可能とする議会運営方法を確立しておかなければ、議決機関として県民の負託に応えることはできない。
欧州では、国会の規則を見直すなどしてオンライン化の取組が進んでおり、イギリスでは下院でウェブ会議システムを審議の一部に導入し、ドイツ下院でも在宅でのオンライン出席を一部で認めているが、我が国の地方議会は、地方自治法第113条及び第116条第1項における本会議への「出席」については、現に議場にいることと解されているので、オンラインによる方法を活用した本会議運営は認められていない。
よって、国においては、オンラインを活用して本会議を開催できるよう、地方自治法における定足数の規定や表決のあり方等の運営方法等について必要な制度改正を行うことを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
令和3年12月15日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
内閣官房長官 デジタル大臣
提 出 者 山梨県議会議員
皆川 巖 望月 勝 河西 敏郎
白壁 賢一 浅川 力三 水岸富美男
土橋 亨 清水喜美男 市川 正末
流石 恭史
議第23号
緊急事態に対応できる憲法の実現に向けた国会審議を求める意見書
世界各地で、新型コロナウイルス感染症と長期間の闘いが続いている。
我が国では、未曽有の緊急事態に対して、新型インフルエンザ等対策特別措置法等に基づき対処してきたが、混迷を深める現状を踏まえて、有識者等から従来の法体系では限界があるのではないかとの意見が出ている。
また、全国各地で自然災害が激甚化、頻発化し、毎年のように集中豪雨等による風水害で甚大な被害が相次いでいる。今後、南海トラフ巨大地震や首都直下地震等の発生、山梨県内においては富士山噴火の発生も懸念されている。
加えて、安全保障の観点による緊急事態としては、中国の台頭による米中対立の激化、覇権主義による台湾有事を危惧する声も大きくなっている。
政治の最大の責務は、緊急事態発生時に国家の独立、国民の生命と財産を守ることである。多くの国民は、緊急事態に即時適切に対応して、国民生活を守るための憲法改正、法整備、施策の展開を期待していることから、国会において、建設的な議論を進めるべきである。
憲法の公布から75年が経過した。今年10月に執行された衆議院議員総選挙において、自民党・公明党の政権与党をはじめ憲法改正に前向きな改憲勢力は衆議院の4分の3を占め、衆参両院で改憲の国会発議に必要な3分の2を維持している。
自民党総裁である岸田内閣総理大臣が、緊急事態条項の創設や自衛隊の根拠規定明記などを掲げた自民党の改憲案について、党総裁任期中(令和6年9月末)の実現を目指す考えを示している。今こそ、改憲論議を本格的に行うべきである。
よって、国においては、緊急事態に対応できる憲法の実現に向け、国会において速やかに憲法審査会を開催して建設的かつ漸進的な議論を促進するとともに、国民的議論を喚起するよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年12月15日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
法務大臣 厚生労働大臣
国土交通大臣 防衛大臣
内閣官房長官 国土強靭化担当大臣
内閣府特命担当大臣(防災) 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
提 出 者 山梨県議会議員
皆川 巖 望月 勝 河西 敏郎
白壁 賢一 浅川 力三 水岸富美男
土橋 亨 清水喜美男 市川 正末
流石 恭史