ページID:109710更新日:2023年10月11日
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議第10号
加配定数の振りかえによらない小学校35人学級の実施、中学校での35人学級の実施、
教職員定数改善及び義務教育費国庫負担制度拡充を図るための意見書
学校現場では、解決すべき課題が山積しており、子供たちの豊かな学びを保障するための教材研究や授業準備の時間を十分に確保することが困難な状況となっている。豊かな学びや学校の働き方改革を実現するためには、加配教員の増員や少数職種の配置増など教職員定数改善が不可欠である。
令和3年に公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律が施行され、小学校の学級編制標準が学年進行により段階的に35人に引き下げられることとなったが、実施に当たっては、加配定数の振りかえではなく、教職員定数の実質的な増員により行うことが重要である。また、きめ細やかな指導を継続的に行うためには、35人学級を小学校だけに留めず、中学校においても実施することが必要である。
一方、義務教育費国庫負担制度については、「三位一体改革」の中で、国庫負担割合が2分の1から3分の1に引き下げられ、地方自治体の財政を圧迫していることや、自治体間の教育格差が生じることは大きな問題である。
豊かな子供の学びを保障するため、国の施策として定数改善に向けた財源保障をし、子供たちが全国のどこに住んでいても、一定水準の教育を受けられるように条件整備をすることが必要である。
よって、国においては、次の事項の実現のため、適切な措置を早急に講じられるよう強く要望する。
1 小学校の35人学級実施に当たっては、加配定数の振りかえではなく、教職員定数の実質的な増員で行うこと。また、中学校への35人学級を実施すること。
2 学校の働き方改革・長時間労働是正を実現するため、加配の増員などの教職員定数改善を推進すること。
3 教育の機会均等と水準の維持向上を図るため、義務教育費国庫負担制度の堅持とともに、国負担割合を2分の1に復元すること。
4 教育条件の格差解消を図るため、地方交付税を含む国における教育予算を拡充すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年7月6日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
財務大臣 文部科学大臣
内閣官房長官
提 出 者 山梨県議会議員
河西 敏郎 久保田松幸 山田 一功
渡辺 淳也 流石 恭史 臼井 友基
桐原 正仁 古屋 雅夫
議第11号
防災・減災、国土強靱化のさらなる推進を求める意見書
近年、全国各地で自然災害が頻発・激甚化し、本県においても、令和元年東日本台風(台風19号)により、東京・山梨間の交通が寸断され、県内社会経済活動に混乱が生じたほか、南海トラフ地震や首都直下型地震などの巨大地震の発生も危惧されており、国土強靱化の着実な推進は本県にとって喫緊の課題である。
現在、国においては、国土強靱化の取り組みの加速化・深化のため「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を重点的・集中的に進めており、本県においても、防災・減災対策やインフラ施設の老朽化対策など、災害に強い県土づくりに向けた取り組みが着実に進捗し、3か年緊急対策と併せ、その効果が現れてきているところである。
しかしながら、その取り組みは未だ道半ばであり、頻発化・激甚化する自然災害による被害を最小限に抑え、国民の生命と財産を守り、経済・社会活動を将来にわたり持続的に発展させるためには、5か年加速化対策後も国と地方が一丸となって、国土強靱化の取り組みを中長期的に強力に進めていくことが重要である。
よって、国においては、引き続き防災・減災、国土強靱化対策のさらなる推進に向けて、次の措置を講ずるよう強く要望する。
1 「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」期間中の各年度予算を十分確保するとともに、5か年加速化対策後においても、強力かつ計画的に国土強靱化を推進するため、必要な予算・財源を通常予算とは別枠で確保すること。
2 中長期的かつ明確な見通しの下、継続的・安定的に取り組みを進めていくため、5か年加速化対策に続く次の計画を早期に策定するとともに、現下の状況を踏まえ、5か年加速化対策を上回る事業規模とすること。
3 強靱化対策を計画的かつ着実に推進するため、補助・交付金制度の要件緩和や地方債充当事業の拡大など、地方財政措置の充実・強化を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
令和5年7月6日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
財務大臣 農林水産大臣
国土交通大臣 内閣官房長官
国土強靱化担当大臣 内閣府特命担当大臣(防災)
提 出 者 山梨県議会議員
河西 敏郎 久保田松幸 山田 一功
渡辺 淳也 流石 恭史 臼井 友基
桐原 正仁 古屋 雅夫
議第12号
森林環境譲与税の譲与基準の見直しを求める意見書
我が国の森林は国土の7割を占め、地球温暖化防止や国土保全、水源涵養等の公益的機能を有しており、国民全体に様々な恩恵をもたらしている。
これらの機能を十全に果たすべく、間伐などの森林整備を計画的かつ着実に実施していくための財源として令和元年度に森林環境譲与税が創設された。
現在、本県の市町村では、森林経営管理制度等に基づき、管理が行き届いていない森林の整備のため、森林所有者への意向調査等に取り組んでいるところであるが、今後、本格的な森林整備を着実に進めていくためには、想定以上の費用がかかることが見込まれる。
また、近年多発する豪雨によって起こる土砂崩れや洪水、浸水といった下流部の都市住民にも被害が及ぶ災害から国民を守るためには、土砂の流出防止や水源のかん養など公益的機能を有する森林の管理を進めるとともに、その担い手となる人材の確保及び育成に取り組む必要がある。
こうした山間部における様々な課題に早急に対応するためには、多くの森林を抱える市町村が、今の譲与基準のままでは森林整備の費用に不足が生じることから、さらなる財源の確保が必要となってくる。
よって、国においては、森林の多い市町村が必要な森林整備をより一層推進することができるよう、譲与基準を見直されるよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
令和5年7月6日
山梨県議会議長
提 出 先
衆議院議長 参議院議長
内閣総理大臣 総務大臣
農林水産大臣
提 出 者 山梨県議会議員
河西 敏郎 久保田松幸 山田 一功
渡辺 淳也 流石 恭史 臼井 友基
桐原 正仁 古屋 雅夫
議第13号
第86回国民スポーツ大会及び第31回全国障害者スポーツ大会の招致に関する決議
国民スポーツ大会は、我が国最大のスポーツの祭典として昭和21年に第1回が開催されて以来、70数年続く中で、広く国民の間にスポーツを普及し、スポーツ精神を高揚して国民の健康増進と体力の向上を図るとともに、地方スポーツの振興と地方文化の発展に大きく寄与してきた。
また、全国障害者スポーツ大会は、障害のある選手が競技等を通じ、スポーツの楽しさを体験するとともに、多くの人が障害スポーツに触れることにより、国民の障害に対する理解を深め、障害者の社会参加の推進に寄与してきた。
本県においては、昭和61年に、“ふれあいの輪を広げよう”をスローガンとして第41回国民体育大会「かいじ国体」と、“やまなみに ひびけ とどろけ このちから”をスローガンとして第22回全国身体障害者スポーツ大会「ふれあいのかいじ大会」を開催した。
県下各地で友情とふれあいの輪が生まれるとともに、輝かしい成績と感動を与えた本県選手団の活躍や、県民の総力を挙げて大会を支えた誇りと自信は、本県のスポーツ振興に多大な影響を与え、その後の県勢発展の原動力となった。
再び国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会を招致することは、多様なスポーツ環境の提供、スポーツに携わる様々な人材の創出、県民が生涯にわたりスポーツに親しめる機会の創出などにより、文化としてのスポーツをさらに地域に定着させ、持続可能なスポーツの振興や共生社会の実現につながることから極めて有意義である。
また、県内全域を会場として大会を開催することで、来県される方々に本県の豊かな自然環境などの魅力を体感いただくことにより、観光振興や活力ある地域社会を実現する絶好の機会となる。
よって、本県議会は、令和14年の第86回国民スポーツ大会及び第31回全国障害者スポーツ大会を本県に招致することを強く要望する。
以上、決議する。
令和5年7月6日
山梨県議会
提 出 者 山梨県議会議員
河西 敏郎 久保田松幸 山田 一功
渡辺 淳也 流石 恭史 臼井 友基
桐原 正仁 古屋 雅夫