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富士の国 やまなしの魅力
山梨県内に現存する多くの歴史的建造物や美術品の中には、国内でも貴重とされるものが少なくありません。国宝には5点が指定され、過去の時代のことを今に伝える大切な文化遺産として保存されています。
(身延山、久遠寺所有)
800年ほど前に描かれた、北宋・南宋時代の山水図を代表する名品です。本来四季山水図の一つとして描かれたものと考えられていますが、春景図は失われています。京都金地院に残る秋景・冬景図二幅とともに北宋○宗皇帝の作とも伝えられています。
(甲州市塩山、向獄寺所有)
13世紀ころに描かれた、達磨大師の肖像画です。朱衣に身を包んで岩上に座禅する本図は、その生き生きとした描写や重厚な筆致から優品として高く評価されています。どこから見ても見つめられているように見えることから、「八方にらみの達磨」と呼ばれています。
(甲州市塩山、菅田天神社所有)
平安時代の風格をいまに伝える鎧は、甲斐源氏の跡取りとしての印として代々受け継がれてきたものです。楯がいらないほど強いという意味から「楯無鎧」の名で知られています。武田信玄の死後、敵の手に渡らないようにと埋められていたものを、徳川家康が掘り出して、再び菅田天神社に納めたと伝えられています。
(甲州市勝沼、大善寺所有)
鎌倉時代の密教系本堂の代表的建物で、東日本で最も優れた和様建築ともいわれています。県内最古の建物で、内部の隅柱にある1286年(弘安9)年の刻銘から、1270(文永7)年の火災で焼失した後、鎌倉幕府の援助を受けて再建されたことがわかっています。
(山梨市三ヶ所、清白寺所有)
仏殿は当時、中国から伝えられた新しい様式で建てられたもので、小規模な中世禅宗様仏殿の典型例です。清白寺創建時の1333(正慶2)年の建築と伝えられてきましたが、1917年(大正6)年の解体修理の際に発見された墨書によって、1415年(応永22)年であることが確認されました。