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ページID:77617更新日:2017年3月3日
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国指定 重要文化財(建造物) |
昭和24年2月18日指定 所在地 山梨市北654 所有者又は管理者 大井俣窪八幡神社
武内大神社は、社記によれば本社と同時期に勧請したと伝えられる。祭神は武内宿祢命で、大井俣窪八幡神社の末社である。 現在の本殿は神社本紀の記録により、明応9年(1500)に久保川豊前守によって甲良社とともに建立されたものと考えられる。この本殿は本社正殿の南側のやや前方に建つ。 本殿は一間社流造で、身舎は桁行1間、梁間1間、前面は向拝となる。身舎、向拝とも井桁に組んだ一連の土台上に柱を立てるが、身舎を円柱、向拝柱を面取り角柱とする。円柱上の組物は出三斗であるが、桁行は二手出して木鼻上の巻斗で受けるなど技巧的である。正面は幣軸構えとし、両開きの板唐戸を吊り込み、その他は板壁とする。正側3面には刎高欄つき榑縁をめぐらし、脇障子は立てない。扉の前面に昇高欄つきの木階九級を設ける。軒は二軒繁垂木とし、妻は豕杈首組で、破風には猪目懸魚を飾る。屋根は桧皮葺である。 向拝は、柱上の組物は実肘木つき連三斗で、桁行のみ肘木を二手出して、頭貫先端の繰形つき木鼻上の巻斗を受けるなど技巧的である。虹梁状の頭貫先端は猪目型を入れた繰形つき木鼻を出し、巻斗を受ける。身舎柱から渡した繋虹梁は、身舎頭貫先をのばして両者を繋いでおり、身舎側木鼻はこの材からの造り出しで、この社殿だけにみられる手法である。向拝下部には土台の高さに床板を張り浜床を設けている。 この本殿は平面の割合に、建物の高さが目立って、やや安定を欠く感がするが、全体に洗練された巧みな意匠がみられ、室町時代の当初の形式手法をよく伝えており、当社盛時の末社建築を知る遺構として価値がある。 昭和28年(1953)に解体修理が完成した。
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