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ページID:89044更新日:2019年3月25日
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KC0068 県指定 有形文化財(建造物) 本殿 |
平成31年2月25日指定 所在地 南都留郡忍野村忍草456 所有者又は管理者 浅間神社
浅間神社は『甲斐国志』によると、忍草村(明治8年に内野村と合併し、現在忍野村)の産土神である。 神社には、本殿の建立年代を示す棟札が、慶長18年(1613)造立と宝永2年(1705)造立の2枚が伝存している。社殿規模とそれぞれの棟札に記されている大工数や社殿の彫刻の形状から考えると実際に社殿が建築された年代は、宝永2年であると考えられる。 本殿は、雨屋拝殿とよばれる覆屋内にあり、三間社流造、二重軒付・檜皮葺の社殿で、内部に木花開耶姫命・鷹飼・犬飼坐像と伝承される国指定重要文化財の三神像(正和4年=1315)が安置されている。本殿は昭和43年に忍野村有形文化財に指定されている。 この社殿の特徴は、身舎蟇股彫刻、蝦虹梁の渦・若葉、妻虹梁の渦・若葉に古式を残し、その一方で向拝水引虹梁の渦・若葉、手挟は時代の下った形状を示す点である。前者の渦・若葉彫刻は線が細く、彩色された蟇股内の彫刻は穏やかで上品な意匠である。 浅間神社本殿は、檜皮葺、三間社流造の優美な社殿で、線が細かく古式を残す渦・若葉彫刻、上品な意匠の蟇股彫刻、及び多彩な色彩によって荘厳された江戸中期の建物で、桃山から江戸初期の建築同様の雰囲気を多分に醸し出している秀逸な遺構である。また国指定重要文化財の三神像を祀る社殿としても価値が高く、県指定文化財としてふさわしいといえる。 〈みどころ〉 本殿は、伝存する棟札によると宝永2年(1705)建立とされる。「雨屋拝殿」とよばれる拝殿と覆屋が一体化しためずらしい様式の拝殿に覆われている。檜皮葺の屋根を持ち、世界文化遺産富士山の構成資産の神社本殿の中で、唯一「三間社流造」の形式となっている。身舎(もや)の蝦虹梁、妻虹梁には線が細い渦・若葉の彫刻が、蟇股(かえるまた)には穏やかで上品な彫刻がみられる。これらはいずれも江戸中期の社殿の特徴をよく表している。本殿内部には、国の重要文化財に指定されている木花開耶姫命、鷹飼、犬飼と伝承される三神の坐像が祀られている。
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