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ページID:74914更新日:2016年9月15日
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MC0002 県指定 名勝 |
昭和54年3月31日指定 所在地 甲州市勝沼町菱山字二本地蔵928 所有者又は管理者 三光寺
三光寺の草創は推古天皇の3年(595)に遡るといわれ、鎌倉時代の安貞・寛喜(1227~1231)の頃に、親鸞の来寺以後浄土真宗となり、康永元年(1342)以後現地に移建されたといわれている。 この庭は、南面する本堂の北側にある流水式庭園で、面積は375平方メートルである。流水式庭園は桃山時代から本格化するが、変化に乏しい江戸時代の庭に比べると、本庭は2つの鶴・亀出島(長寿延年を祈願するために、鶴・亀の長寿の動物の形に作られたもの)などもあって力強く屈曲し、護岸の石組にも独特の造形をみせているなど甚だ古式である。 流水は東西に延びる低目の築山の裾をぬって西流し、二段式に構成され、ほぼ中央には全庭の頂点とも見るべき滝がある。その中心岩は1.5メートルにも及ぶ巨岩で、右手に力をかけた傾斜角度をとり、その右下方には傾斜する板状の二岩が組まれるなど特殊な手法を示している。水はその板石の下をくぐって見え隠れしつつ落下し、深味ある滝への造景になるよう配慮されている。 築庭上、本庭のような二段式の浅目の流れは、我が国庭園史上特色ある造形であり、また、禅刹と異なり、概して庭園とは縁遠い浄土真宗寺院の庭として注目され、特に書院方面からの眺めはすばらしい。
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