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ページID:69388更新日:2024年11月18日
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MKA0002 国指定 重要無形民俗文化財 |
平成7年12月26日指定 伝承地 上野原市秋山無生野 保持団体 無生野大念仏保存会
大念仏は人々が一堂に集まって念仏を修す行事である。江戸時代までは各地に伝えられていたが、その後は次第にすたれて、現在でも完全な形を残しているのは県下では無生野だけである。踊りのつかない小念仏は他にもあるが、大念仏は本件が唯一で、貴重である。 無生野の大念仏の起源は定かではないが、地域では鎌倉時代末期の後醍醐天皇の皇子である大塔宮(おおとうのみや)護良親王と、その寵愛を受けた雛鶴姫(ひなづるひめ)、さらにその王子の悲運の伝説にちなむものと語られている。今は旧暦の1月16日(新暦で毎年2月下旬から3月上旬)、新暦の8月16日に行っている。 当日は、地区の集会所内の一間を念仏道場とし、阿弥陀如来などの掛軸をかけ供え物をし、中央に大きな締め太鼓を据え、青竹を立てて御幣などを飾る。そして、太鼓や鉦(かね)の音にあわせて白装束をまとった人たちが踊りながら周囲をめぐる。また、別室に用意されたお祓いの場では「ぶっぱらい」の儀式もあり、寝かされた老人の上を踊り人たちが勇壮に飛び交って悪病退散を祈願する。 無生野の大念仏は、地域の人々が太鼓と鉦を鳴らして経典などを唱え、締太鼓や太刀を持って、その周囲をめぐるもので、その所作には舞踊の初源的な姿をうかがうことができ、かつ地域的特色が強く、また次第のなかに病気平癒など祈祷の意味をもつものがあるなど、祭祀行事から芸能へと展開していく過程を示すものとして特に重要なものである。
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