ページID:71490更新日:2016年3月17日
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TY0072 国登録 有形文化財(建造物) 主屋(玄関は入母屋造、各窓には刎高欄の手すり) 2階大広間(船底天井が採用) |
平成28年2月25日登録 所在地 身延町身延3696 所有者又は管理者 個人
いさご屋旅館は日蓮宗の総本山、身延山久遠寺へと続く細い東谷参道の入口に位置し、身延でも数少なくなった旅館の1軒である。昭和15年(1940)に前身の建物が火事に遭い、その後すぐに再建するため、富士宮(静岡県)にあった木造3階の遊郭建築を移築してきたと伝えられる。移築した当時、富士宮御殿と呼ばれ、増築されて現在の現状となった。 木造3階建、入母屋造平入(いりもやづくりひらいり)で、入母屋の玄関を設け、2、3階の各窓には刎高欄(はねこうらん)の手すりを設けている。2階は南側に船底天井が採用された56畳の大広間と客室があり、3階には客室を並べている。 内観の特徴的な装飾として、ヒノキ1枚板の階段踏板や、客間には各々異なる図柄の細工が施された欄間、寄木(よせぎ)、網代天井(あじろてんじょう)など趣向を凝らしている。 久遠寺の参道沿いにある旅館で、入母屋造の玄関や刎高欄の手すりを設けた外観などが古刹(こさつ)の門前に風情を醸しだしている。
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