ページID:74763更新日:2020年2月18日
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TY0078 国登録 有形文化財(建造物)
横山酒造店店舗 浴室天井 |
平成28年8月1日登録 所在地 南巨摩郡南部町南部8255 所有者又は管理者 個人
横山酒造店は、大正6年創業で、この店舗併用住宅は大正5年に建てられたという。かつては酒の醸造も行っており、西側裏手に近接する大きな敷地に工場がある。 建物は当初木造2階建だったが、昭和28年頃の前面道路拡幅により敷地及び建物の前面が削られ、面積を補うために3階を増築し、全面的に改修した。当時は多くの家族や使用人もあり、部屋数が必要だったと言うことである。昭和30年代には西側1間分を増築している。台所は、以前は土間だったものを昭和30年代後半に今のように直した。その他、昭和47年頃火災に遭い2~3階の天井張替などの修理、昭和50年代に浴室の改修をしている。 室内では、ミセから続く居間(茶ノ間)は町屋風に木柄の太い柱や梁を見せるが、奥の座敷から浴室にかけては、数寄屋風の意匠と、漆喰塗りの廊下天井には洋風のデザインも取り入れている。増改築を繰り返している割には各部の狂いも少なく、特に変形部分もよく納めている。また、外壁及び前述の天井照明回りなど左官の仕事はかなり優れたものである。 敷地は角地で変形した三角形だが、ほぼ一杯に建物が建てられている。東および南側の道路に沿った外壁は擬石仕上で、上端は曲線を用いたパラペット風に仕上げ、いわゆる看板建築となっている。3階屋根は入母屋造桟瓦葺だが、軒先の蛇腹などにも洋風の意匠を見せている。
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