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ページID:3545更新日:2019年1月30日
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ふれあい(20年2月号)
山梨県立文学館は、甲州を舞台にした樋口一葉の小説「ゆく雲」の下書きにあたる未定稿22枚を新たに収蔵しました。
「ゆく雲」は、一葉が最も充実していた時期、明治28年5月発行の雑誌「太陽」に発表されました。物語は、樋口一葉の両親の出身地と同じ大藤村(現甲州市塩山)出身で、東京で勉学中の青年・野澤桂次と薄幸な娘・縫(ぬい)のはかない恋が描かれています。
県立文学館は、樋口一葉を展示作家の中心の一人に位置づけており、「たけくらべ」原稿(「文芸倶楽部」に再掲載するために清書したもの)をはじめ、「たけくらべ」「にごりえ」の未定稿や書簡、遺品などを所蔵していますが、今回これに「ゆく雲」が加わり、国内屈指のコレクションがさらに厚みを増しました。
「ゆく雲」未定稿は、3月30日(日曜日)まで県立文学館で開催している平成19年度収蔵品展「肉筆の魅力正岡子規と新免一五坊、樋口一葉、柳宗悦、高村光太郎ほか」で公開されています。ぜひご覧ください。観覧料は無料です。