トップ > 組織案内 > 観光文化・スポーツ部 > 山梨県立考古博物館 > 資料・展示紹介 > おうちde土器のものがたり2「抽象文の発生と展開」
ページID:96479更新日:2024年5月21日
ここから本文です。
県立考古博物館では、秋季企画展「縄文土器のものがたり」をご自宅でもお楽しみいただけるよう、「おうちde土器のものがたり」と題して、展示の内容をご紹介してまいります。第2回のテーマは「抽象文の発生と展開」です。
このケースに展示されている土器には、「抽象文」(ちゅうしょうもん)と呼ばれる文様が施されています。抽象文とは「サンショウウオ状文」「みづち文」とも呼ばれ、サンショウウオや水に住む生き物を表現したとも考えられています。
曽利遺跡出土・深鉢形土器
画像を拡大(JPG:2,101KB)
上の図は長野県富士見市曽利遺跡から出土した深鉢形土器ですが、左側にカエルが表現されており、その右側には抽象文が施されています。抽象文は細長い体を持ち、カエルに襲いかかる姿が表現されていることから、ヘビではないかと考えられます。
抽象文(ヘビ)のイラスト
画像を拡大(JPG:147KB)
上のイラストの左側にある「く」の字状を呈しているのが口、右側の細長い部位が尾です。体には腕のようなものが表現されていますが、これは別個体のヘビではないかと考えられます。
酒呑場遺跡出土・深鉢形土器
画像を拡大(JPG:681KB)
上の土器は北杜市の酒呑場遺跡から出土した深鉢形土器ですが、この抽象文は口が三角形であり、閉じた口を表現したと考えられます。この土器には反対側にも抽象文が施されていますが…
酒呑場遺跡出土・深鉢形土器(裏側)
画像を拡大(JPG:593KB)
裏側の抽象文の口は丸形であり、口を広げた姿を表現していると考えられます。表裏の口の表現を変えることによって、連続的な抽象文の姿を土器に写しているのかもしれません。
県立考古博物館・学芸課
電話:055-266-3881
FAX:055-266-3882
受付時間:午前8時30分~午後5時
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌平日)