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ページID:96482更新日:2024年5月21日
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県立考古博物館では、秋季企画展「縄文土器のものがたり」をご自宅でもお楽しみいただけるよう、「おうちde土器のものがたり」と題して、展示の内容をご紹介してまいります。第5回のテーマは「把手に込められた意味」です。
一の沢遺跡(笛吹市)出土・深鉢形土器と把手の配置
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一の沢遺跡から出土した土器はヒトの顔にイノシシの体が結合した装飾(奥)・ヘビ(左)がつけられていますが、手前と右側にも把手があったと考えられます。ヒトの顔にイノシシの体が結合する表現は釣手土器にも確認されます。把手の配置をまとめると右図の様になります。
埼玉県志木市西原大塚遺跡出土・深鉢形土器
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埼玉県志木市西原大塚遺跡から出土した土器はヒト(奥)・ヘビ(手前)・イノシシ(左右)の4つの装飾がつけられており、それぞれが向き合うように配置されています。ヒトとヘビはイノシシよりも大きく、イノシシは抽象化されています。把手の配置をまとめると右図の様になります。
一の沢遺跡と西原大塚遺跡は定型化されたヒト・動物表現を用いながらも、配置や大きさが異なります。この土器表現には、縄文人が理解できる内容が記号化されていると推測できます。おそらく、縄文人に口承として伝えられた神話・物語の登場人物が配置されているのではないでしょうか。
本展では、埼玉県志木市西原大塚遺跡は解説パネルのみの紹介となります。(実物資料は展示していません)
県立考古博物館・学芸課
電話:055-266-3881
FAX:055-266-3882
受付時間:午前8時30分~午後5時
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌平日)