トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0099 玉川金山遺跡
ページID:4598更新日:2017年6月13日
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都留市の遺跡
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玉川金山遺跡〔たまがわかなやまいせき〕玉川金山遺跡(都留市)-地下式坑(中世)-写真:玉川金山遺跡2区2面遺構検出状況 平成16年度玉川金山遺跡(たまがわかなやまいせき)発掘調査において地下式坑が見つかりました。地下式坑とは一体どんな遺構なのでしょうか?
所在地:都留市玉川字上ノ原200-1 時代:縄文時代早期・奈良時代・平安時代・中世・近世 調査機関:山梨県埋蔵文化財センター 1.地下式坑とは?地下式坑は2区第2面(中世)の調査をしている時に見つかりました。地下式坑は地表面から垂直に竪穴を掘って出入り口とし、その底からさらに横穴を掘って空間を造った施設です。(図1)
地下式坑は関東から九州まで多くの遺跡で見られる遺構で、山梨県でも県内全域で見つかっており、代表的なものとして旧北巨摩郡大泉村の金生遺跡(山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第39集・山梨県教育委員会)が挙げられます。 〔図1〕地下式坑断面図 〔図2〕地下式坑平面図 2.地下式坑の検出状況地下式坑の構造は竪穴と主室に分けられます。平成16年度の調査では円形の竪穴と方形の主室が見つかり、主室内部には灰と炭化物の層が広がっている様子が見られました。 竪穴検出状況 主室底部検出状況 3.地下式坑の使用方法地下式坑は中世のお墓という説や、食料などを保存する貯蔵庫として使われたなどいろいろな説があり、その形状からは判断することが非常に難しい遺構です。玉川金山遺跡で見つかった地下式坑は竪穴部から遺物の出土はありましたが、主室からの遺物の出土が見られなかったため、その明確な使用方法は今のところわかっていません。
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