山梨県警察 > 交通事故をなくすための対策 > 反射材を利用しましょう
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夕方や夜間になると、車の運転者から歩行者が見えにくくなり、重大事故が発生しやすくなります。
令和2年中、山梨県内で発生した人身交通事故のうち歩行者が関係する事故は223件で、全体の10.4%でしたが、死亡事故についてみると、交通事故死者21人のうち歩行者は7人で、33%を占めました。この7人のうち、4人は夜間に発生した交通事故で、車と歩行者との衝突による死亡事故は夜間にも発生しているという結果でした。
歩行者や自転車利用者が夜間に交通事故に遭わないようにするためには、反射材用品を活用することが効果的です。
反射材は自動車等のライトからの光を反射したり、自ら光ることで、自動車の運転者等に早めに自分の存在を知らせることができます。
一般に反射材とは、当たった光を光源(前照灯・ライト)の方向に反射する再帰性反射という性質を持つ素体です。
本人にはその効果を確認することはできませんが、自動車の前照灯などから出る光が反射材に当ると、その光がそのまま自動車の方向に戻ってくるため、とても明るく光って見えるので、反射材を付けていない人よりも付けている人の方がドライバーから発見してもらいやすくなります。
平成18年に科学警察研究所交通部が発表した研究では、自動車運転者から見て、「反射材を着用している歩行者」は「着用していない歩行者」よりも2倍以上手前で発見できることが分かっています。
夜間、車から歩行者が見える距離は、着ている服の色によって異なり、車のヘッドライトを下向きにしたときには、一般に黒っぽい服で約26m、白などの明るい服で約38mとされています。
一方、運転者が歩行者を発見して車が止まれるまでの距離は、例えば、乾いた路面を時速60kmで走っているときで約44mですから、明るい服装であったとしても、交通事故に遭う危険性があります。
これに対して、反射材を身につけていた場合は、反射材の種類・大きさ・取りつけ位置などによって異なるものの、約57m以上の視認性が確保されています。反射材非着用の場合と比べ、格段に安全性が向上するのです。
反射材には様々なものがあります。
利用例として、
世代別
活動形態別
などが挙げられます。
また、服や帽子、手袋、手提げバッグ等に反射材がプリントされているものや、反射する繊維で編まれているものもあります。
老若男女問わず、自身の生活の中で使用しやすいものを選びましょう。
「暗くなったら反射材を身に付ける」では忘れてしまうこともあるので、「暗くなったら役に立つ」ように普段持ち歩くものに反射材を取り付けておくことが大切です。
夜間、自らの存在を知らせるために効果的な反射材ですが、過信は禁物です。
相手の人が必ず気付いているとは限りませんので、自ら安全確認を怠らず、周囲の状況に注意を払いましょう。
また、夜間の外出はできるだけ控えるほか、外出する際は反射材の利用と併せて明るい目立つ服を着るように心掛けましょう。
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