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ページID:75754更新日:2017年10月31日

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平成28年度フロンティア・アドベンチャー「やまなし少年海洋道中」事業報告

事業報告

今年で29回目を迎えたフロンティア・アドベンチャー「やまなし少年海洋道中」は、平成28年8月1日から9日までの9日間、東京都八丈島においてキャンプ生活を実施しました。日程後半は台風の接近に伴い、プログラムの変更がありましたが、無事に全日程を終えることができました。八丈島の小中学生との交流会、漁業体験、スノーケリング、1泊2日で八丈島を巡るサバイバル踏破、中止となった自主企画に代わって実施した八丈学習など参加した49名の中学生は様々な体験活動の中で多くのことを学び、大きく成長した9日間になりました。

出発式(8月1日)

01-出発式

1日目。やまなしプラザオープンスクエアで行われた出発式では、参加者代表が「山梨では体験できない貴重な体験をさせてくださる様々な人たちに感謝し、仲間と協力して、八丈島での生活や現地の人たちとの交流の中でいろいろなことを発見し、たくましくなって帰ってきたい」と決意を語りました。その後、参加者はバス2台で竹芝桟橋へ向かい、班や係の最終打合せをしてから「橘丸」へ乗船しました。

八丈島到着(8月2日)

02-到着

2日目。比較的穏やかな船旅でしたが若干名、船酔いになる参加者も…。デッキでは朝日を浴びながら目の前に広がる青い海を見つめる参加者もいました。そして、予定時刻通りに八丈島底土港へ着岸。今年も八丈町教育委員会の皆さんをはじめ、多くの関係者が私たちを温かく出迎えてくださいました。歓迎セレモニー終了後、朝食中に突然降り出した大雨…。今年は雨の中、徒歩で垂戸ベースキャンプ(以後BC)へ移動しました。

テントアップ(8月2日)

28テントアップ

BC到着後、さっそく「わが家」をテントアップ。ボランティアリーダー(以後VL)と班長が中心となり、テントを組み立てる手順や道具の使い方を確認しながら作業を進めました。男女関係なく、班の仲間意識を高める最初のよいきっかけになりました。他にも材木を上手に並べ、その上から泥を塗って固めた手作りのかまどや食卓、イスを協力して作り、各班「オリジナルわが家」がついに完成!

 

野外炊事(8月2日)

28野外炊事

この日の夕食は、完成したばかりの「手作りかまど」を使って初めての野外炊事。参加者たちは役割分担をし、ナタで薪割りをして火を熾(おこ)したり、包丁を使って食材を切ったり、みんなで協力して楽しく調理を進めました。火加減が予想以上に難しく、悪戦苦闘する班もありましたが、そのぶん苦労して調理したハヤシライスの味は格別!?キャンプの醍醐味もみんなで味わいました。

 

開村式(8月2日)

28開村式

夕食後、八丈町教育委員会の皆さんをお招きして「開村式」を行いました。厳粛な雰囲気の中、団長さんと八丈町教育委員会代表の方から点火された火に向かって、各班長が「友情・奉仕・連帯・開拓・交流」を誓いました。そして、日本一小さな村がここに誕生しました。

 

 

八丈島の小中学生との交流会1.(8月3日)

28交流会1

3日目。午前は八丈町の小中学生との海を越えた交流会(1回目)。はじめにレクレーションゲームをしてお互いの緊張をほぐしている途中、またスコールが!…自然には勝てません。やむを得ず、レクを中断してみんなでテントサイトへ移動。そこで班旗づくりを行い、雨が止んだところで昼食会のチキンカレーづくりを班ごとに協力して行いました。短時間でしたが、徐々にうち解けて明るい雰囲気になりました。

スノーケリング1回目&星空観察

28スノーケリング1

午後は底土海岸へ移動し、待ちに待ったスノーケリング実習(1回目)。海に初めて潜るという参加者も多く、水慣れ程度の実習に。当然、海は事前研修のプールとは違って波があり、足もつかないため、戸惑っている様子も見られましたが、少しずつコツをつかんで初めての八丈の海を楽しみました。そして、この日の夜は雲一つない最高の星空観察に!広場に集まってみんなで寝そべり、満天の星を眺めました。

漁業体験活動「棒受網漁業観察」(8月4日)

28クルージング

4日目。この日は朝から神湊港へ移動してクルージング体験。地元の漁師さんたちの漁船に乗って勢いよく大海原へ!海へ出ると風がとても気持ちよく、トビウオが飛んでいる様子やウミガメの姿を間近で観ることができました。またムロアジ漁を見学させていただき、山梨では決して体験できない貴重な時間を過ごしました。

 

漁業体験活動「くさや工場見学・体験」(8月4日)

28くさや

次に八丈特産「くさや」の工場へ移動。工場の方から説明をいただいた後、参加者は2つのグループに分かれて「ムロアジをさばく体験」と「くさやの試食」をさせていただきました。とてもおいしかったです。ごちそうさまでした。

 

 

 

漁協女性部の皆さんの手作り料理(8月4日)

28女性部

この日の昼食は底土港待合所をお借りして、漁協女性部の皆さんから島の新鮮な食材を使って手料理を振る舞っていただきました。おにぎり、魚の揚げ物、パッションフルーツ…、どれも最高においしかったです。その中でも特にムロアジのメンチカツを挟んだバーガーは絶品で、おかわりをして食べる参加者もいました。ごちそうさまでした。

 

スノーケリング2回目(8月4日)

28スノーケリング2

午後は昼食場所のすぐ近くにある底土海岸へ移動してのスノーケリング実習(2回目)。前日と比べて、この日の底土の海はさらに透明度が高く、色鮮やかな魚やサンゴを観察することができて大満足でした。参加者のスノーケル技術も向上し、スノーケリングの醍醐味を十分満喫することができました。

 

 

サバイバル踏破1日目(8月5日)

28踏破出発

5日目。あいにくの曇り空の下、早朝、各班の計画によりBCをそれぞれ出発。すると間もなく降り出した雨が時間とともに激しさを増し、いきなり出鼻を挫かれた格好に…。計画通りに行かなかった班もありましたが、VLと班員で1日目の困難を乗り越え、すべての班が無事ビバーク地(野営地)に到着しました。夜には天候も回復し、満天の星を観ながらみんなで語り合い、翌日に備えて就寝しました。

 

サバイバル踏破2日目(8月6日)

28踏破様子

6日目。早朝、各班ビバーク地を出発。島内は険しい上り坂と下り坂が続き、徐々に疲労もたまります。そんな苦しいときはお互いを励まし合い、声をかけ合って元気を出しました。また、島の方からジャガイモやお刺身、島スイカの差し入れをいただいた班もあり、「がんばって!」と励ましの言葉もいただきました。島の皆さんの優しさに触れながら、参加者はゴールの垂戸BCに向かって力強く歩き続けました。

サバイバル踏破から帰還!そして・・・(8月6日)

28踏破帰還

最後まで歩き続けた達成感と全員でゴールテープを切った感動は最高の思い出に…。予定通りにいかず、涙した班もありましたが、2日間かけて島一周(約50km)を歩くサバイバル踏破はたくさんの大切なものを気づかせてくれました。帰還後の生還報告会では、班ごとに踏破での出来事や思い出、感動や達成感を報告し、全員で讃え合いました。そして・・・

 

迫りくる台風5号・・・苦渋の決断(8月6日)

28団長から

団長から重要なことが伝えられました。それは、7日の自主企画を中止して一日早くBCを撤収すること。8日は「八丈学習の日」として八丈の歴史と自然、伝統文化と観光を見学や体験を通して学ぶこと。そして最終日は飛行機で帰着するということでした。自主企画を一番の楽しみにしていた参加者も多く、辛い知らせになりましたが、迫りくる台風5号に備えて、安全を第一に考えての苦渋の決断となりました。

閉村の日(8月7日)

28閉村

7日目。思い出が詰まった垂戸BCと一日早いお別れ。朝は閉村式を行い、片付けの全体説明を聞いた後、撤収作業へ移りました。参加者たちの抜群のチームワークであっという間に「元」の姿に…。少しさみしい気もしたけれど、ありがとう、垂戸BC。午後は、2つのグループに分かれて「温泉入浴」と「お土産の買い物」を交互に済ませてから、この日の宿泊場所である三根小学校へ移動しました。

 

八丈島の小中学生との交流会2.(8月7日)

28交流会2

この日の夕方は八丈町の小中学生との交流会(2回目)。まずは調理室をお借りして作った各班のメニューを体育館で食べる「交流バイキング」をしました。食事の後はキャンプファイヤーの代わりに班対抗で「カモンゲーム」を行い、大いに盛り上がりました。最後は山梨で再会することを約束して、現地研修の交流会は2回とも無事に終了しました。

 

八丈学習の日(8月8日)

28八丈学習

8日目。八丈学習の日。八丈教委の皆さんに急遽お願いをして用意いただいた資料をもとに、1時間ほど事前学習する時間を設けました。活動は前日同様、2つのグループに分かれて、歴史民俗資料館と八丈植物公園ビジターセンター、黄八丈会館とやすらぎの湯を巡り、八丈町の歴史と自然、伝統文化と観光を体験しました。参加者や指導者にも大好評で、八丈を学ぶ絶好の機会となりました。

 

さよならレセプション・第1部(8月8日)

28八丈太鼓

八丈島最後の夜。現地研修最後のプログラムは「さよならレセプション」でした。まず第1部は、みんなで作る最後のメニュー「焼きそば」と島の名物「島ずし」をいただきました。そして、地元「六人会」の皆さんによる「八丈太鼓」の演奏。体中に響く太鼓の大迫力に参加者も聴き入りました。また、希望者には実際に太鼓を打つ体験もさせていただきました。八丈の文化に直接触れるよい機会となりました。

 

さよならレセプション・第2部(8月8日)

28スタンツ

次に第2部は、「八丈島での出来事」をテーマとした各班の「スタンツ」を楽しみました。各班の個性が存分に発揮されていて、大いに盛り上がりました。VLや指導者、仲間に対する感謝の気持ちもよく表されていて、どの班も大変工夫されていました。過ぎてしまえばあっという間だった9日間。苦楽を共にしてきた班の活動もこれで最後に…。仲間と過ごした八丈の夏は消して忘れることのできない夏になりました。

最終班別ミーティング(8月8日)

28最終班別ミーティング

さよならレセプション終了後、本来は帰りのフェリーの中で実施する予定だった最終班別ミーティングを実施しました。1時間という短い時間でしたがどの班も輪になって、現地研修の感想や班の仲間への想いを語り合いました。参加者たちはVLや指導者の言葉に真剣に耳を傾け、9日間の「でっかい体験」を心に染み込ませているようでした。笑いあり、感動あり、こうして八丈島最後の夜は更けていきました。

離島式&解団式(8月9日)

28離島式

9日目。離島の日。早朝、2泊させていただいた三根小学校へ感謝の気持ちを込めて念入りに掃除した参加者たち。その後、空港へ移動し、離島式と解団式を行いました。離島式では、大変お世話になった八丈町教育委員会の皆さんへ参加者代表からお礼の言葉と感謝の挨拶をさせていただきました。続いて解団式では団長さんから現地研修を締めくくるお話をいただき、最後はVL代表が想いを語りました。

ありがとう、八丈島(8月9日)

28離島

ついに迎えた離島のとき。団長さんから話していただいた「協力・感謝・発見」をテーマに現地研修へ臨んだ参加者たち。度重なるスコール、台風の接近にも負けず、逞しく成長しました。ありがとう、八丈島。美しくも厳しかった八丈島の大自然を眼下に見ながら別れを告げて、彼らの「でっかい体験」はこうして幕を閉じました。

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山梨県教育委員会教育庁生涯学習課 担当:青少年教育担当
住所:〒400-8504 甲府市丸の内1-6-1
電話番号:055(223)1774   ファクス番号:055(223)1775

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