ページID:6066更新日:2024年8月7日
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地盤沈下は、地面が徐々に沈んでいく現象であり、主たる原因は地下水の過剰採取である。
これにより、帯水層の水圧が低下し、粘土層(不透水層)に含まれている水が帯水層に絞り出され、粘土層が収縮することにより地表面の沈下が起きる。また、こうして起こった地盤沈下は、地下水位が回復してもほとんど元に戻らないといわれている。
地質的に沖積層が厚く堆積した場所で起こりやすく、本県では甲府盆地の中央部から南部がこれに該当している。
昭和40年代に建設省国土地理院が行った一級水準測量で、石和地域において年平均20mmの沈下が確認されたことから、県では一級水準測量調査及び地下水位観測を実施し、地盤沈下の状況及びその兆候を調査している。
水準測量とは、地域のある地点を不動点(基準点)として各水準の標高を測定するものであり、毎年の水準点の標高差を地盤の変動量としてとらえている。
県では、昭和49年度から釜無川、笛吹川及びJR中央線に囲まれた約80㎢の地域について、甲府市酒折(酒折宮境内)に基準点を設置し、現在、観測点数38測点で一級水準測量を行っている。
その結果、調査地域全域で地盤沈下が観測され、沈下量は甲府盆地の中央部より南部の方が大きい傾向を示しているが、現在までのところ年20mmを超える沈下はなく、地盤沈下による被害はみられない。
地盤沈下の原因である帯水層の水圧の低下は、地下水位の低下として観測される。
地盤沈下の兆候を被害が発生する前に発見できるような観測体制を整備しておくことが重要であることから、県では、11か所14観測井(H23からは10か所13観測井)で地下水位観測を行っている。
令和5年度までの観測結果については次のとおりで、問題となる状況ではない。
地下水位変動観測結果(平成26~令和5年度)(PDF:434KB)
令和元年度~令和5年度における一級水準測量調査結果一覧 |
地下水位変動観測結果一覧(平成26~令和5年度) |