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ページID:70882更新日:2016年2月12日

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NB0007

国指定 天然記念物

上沢寺のオハツキイチョウ

  • 上沢寺のオハツキイチョウ(じょうたくじのおはつきいちょう)

昭和4年4月2日指定

所在地 身延町下山279

所有者又は管理者 上沢寺

 

上沢寺は、日蓮宗の本山のある身延山から東北へ約9キロメートルのところにあるオハツキイチョウのある寺として名高い。本樹は本堂の北方に立っており、「サカサイチョウ」または「ドクケシイチョウ」の名で古くから知られている。その規模は根元の周囲約6.24メートル、目通り幹囲約5.76メートル、幹からはたくさんの乳柱が垂れ下がっている。樹高は約30メートルである。

オハツキイチョウという名称は、不思議にもこのイチョウの葉の表にギンナン(果実)が生ずるところから呼ばれている。

イチョウに葉状種子ができる事実が、はじめて白井光太郎博士によって紹介されたのが、このオハツキイチョウの株で、それは明治24年(1891)のことであった。

伝説によれば、日蓮上人がはじめて身延山に入山された頃、上沢寺は真言宗の寺であった。恵朝阿闍梨善智法印が上沢寺で毒を入れた萩餅をつくり、日蓮上人に献上した。日蓮上人は何気なくそばにいた白犬にこの餅を与えたところ、白犬は苦しんで倒れてしまったという。日蓮上人はこの犬を手厚く葬り、その塚の上に墓標として、イチョウの杖をたてたところ不思議にもこの杖には根が生え、700年を経過する今日までそのイチョウは栄えているのだという。このイチョウは枝がみな下に向かってたれさがっているところから「サカサイチョウ」と呼ばれ、葉は毒消しの秘薬として使用されている。また、オハツキイチョウの実は、すべて犬の牙に似た形をしている。

 

 

 

 

 

 

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