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ページID:70884更新日:2016年2月12日
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NB0009 国指定 天然記念物 |
昭和4年12月17日指定 所在地 富士吉田市上吉田剣丸尾5597 所有者又は管理者 富士吉田市
吉田胎内樹型は、世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産となっている。 樹型は熔岩が樹木を取り囲み、囲まれた樹木は燃えてなくなり、冷えて固まると穴が空いた洞穴ができる。胎内樹型は、洞穴の形が人の内臓に似ているため、安産の御利益があるとされた。 吉田胎内樹型は、承平7年(937)に富士山の噴火により流れでた剣丸尾(けんまるび)熔岩流の東縁にあり、富士スバルライン1合目の表示位置の東方約250メートルの位置にある。明治25年(1892)に発見され、富士講信者がお参りするようになり、洞内には木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)が祀られている。 本穴は1本の横臥(横穴)樹型と3本の井型(縦穴)樹型と小円筒型横臥樹型とからなる。入口の横臥樹型には樹木の木理(もくり、年輪)が明瞭に保存されている。この樹木の木理は樹幹の表層部がすでに腐朽していたものといわれ、井型樹型にはほとんど見られない。横臥樹型では2階式洞穴となって、内面に木理の痕をのこすことが多い。天井には熔岩鍾乳石、洞側には垂れ下がった熔岩が肋骨状に、更に洞底には石筍(せきじゅん、たけのこ状の突起物)も存在し、胎内の名称にふさわしく極めて貴重な樹型である。本穴以外にも当地区には大小62個以上の樹型が東北から西南方向にかけて分布する。 なお、吉田胎内樹型の内部は一般公開されていない。
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