ページID:755更新日:2019年5月28日
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笛吹川は、奥秩父山系の甲武信ヶ岳、国師ヶ岳に源を発し、南流して甲府盆地東部を貫流、富士川に合流する河川ですが、豊富な水量によりその流城をうるおす反面、明治40年の大水害をはじめ、近くは昭和41年の災害など年々大きな被害をあたえてきました。
広瀬ダムは、これらの水害による被害の防止と、水利用による沿岸地域の飛躍的な開発を目的として、山梨県東山梨郡三富村大字川浦字広瀬地内において、昭和44年4月に着工し、昭和50年3月に総事業費59億2,500万円をもって完成しました。
ダムの形式は、中央遮水壁型ロックフィルダムで、堤高75.0m、堤長255.0m、堤体積140万m3の規模があり、湛水面積は0.55km2、集水面積は76.64km2あります
広瀬ダム地点において、洪水のおこる場合の水量を毎秒560m3と見込み、そのうち毎秒250m3をダムにため、残りの毎秒310m3を下流へ流します。
このような洪水調節を行なうことにより、洪水被害が防止できる地域は、3市10町3村の約6,000へクタールで、地城内の人口は70,000人におよびます。
広瀬ダムで取水し、発電に使用した水を甲州市塩山の調整池で分水し、最大毎秒3.55m3のかんがい用水を、右岸は水路延長11kmで笛吹市春日居町まで、左岸は水路延長37kmで市川三郷町まで流下させ、それぞれの樹園地にかんがいをします。
広瀬ダムに貯めた水のうち、1日最大27,660m
山梨県企業局は、広瀬ダムの建設にともない、東京電カ(株)所有の既設笛吹川第1、第2、第3の3発電所(合計最大発電力8,800KW)を買収廃止し、広瀬、天科及び柚ノ木の3発電所(合計最大発電力34,300KW)を新設し、発電能力の増大と、ピーク発電による水の有効利用を行います。
この3発電所と柚ノ木発電所下流の既設の県営発電所を含めて運営を行い、水の有効利用が図られます。
なお発電に使用した水は、藤木調整池により流量調整され、各用水に分水されます。
発電所諸元
諸元 |
広瀬発電所 |
天科発電所 |
柚ノ木発電所 |
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発電形式 |
ダム式 |
水路式 |
水路式 |
使用水量 |
最大7.50m3/s 常時1.38m3/s |
最大7.60m3/s 常時1.44m3/s |
最大8.50m3/s 常時1.85m3/s |
総落差 |
52.80m |
223.16m |
264.54m |
有効落差 |
最大51.60m 常時40.10m |
最大208.10m 常時219.00m |
最大247.00m 常時253.90m |
出力 |
最大3,200KW 常時150KW |
最大13,300KW 常時1,700KW |
最大17,800KW 常時2,700KW |
可能発生電力量 |
10,203MWH |
50,857MWH |
79,721MWH |