ページID:45711更新日:2016年12月1日
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富士山は、その美しい姿から、様々な創作活動の題材となってきました。8世紀に編纂された日本最古の歌集である『万葉集』(まんようしゅう)にも、富士山が詠まれた作品があり、そのひとつでは、富士山を国の鎮めの神であり、宝であると詠んでいます。この時期立ちのぼっていた噴煙は、燃える恋の象徴として数多くの文学作品に描かれました。『竹取物語』『古今和歌集』『伊勢物語』などの古典作品をはじめ、松尾芭蕉や与謝蕪村の俳句、夏目漱石や太宰治の作品にも取り上げられています。
富士山を描いた最も有名な絵画としては、江戸時代に制作された浮世絵が挙げられます。浮世絵では、葛飾北斎が『冨嶽三十六景』で、歌川広重が『不二三十六景』『東海道五拾参次』で様々な場所から見た富士山を描き、ゴッホやモネなど、印象派の画家にも影響を与えました。
近代日本画では、『群青富士』で知られる横山大観などが数多くの富士山の作品を残しています。
これらのことから、富士山には、芸術の源泉として世界遺産(文化遺産)にふさわしい価値があるといえます。