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花粉症は、スギやヒノキなどの花粉が原因で、くしゃみ・鼻水(水様性鼻汁)・鼻づまり・目のかゆみなどの症状がでるアレルギー疾患です。それ以外にも、咳、頭痛、身体のだるさや微熱などの全身性の症状を伴うこともあります。目のかゆみや充血、涙目といったアレルギー性結膜炎も合併することがあります。
症状がでる時期や重症度は人により様々で、わずかに花粉が飛び始めるとすぐに症状があらわれる人もいれば、たくさん飛ばないと症状があらわれない人もいます。
花粉が体内に入ってもすぐに花粉症になるわけではありません。花粉を多く吸い込むと、体内で花粉に対する抗体が産生されるようになります。これが一定量に達すると、くしゃみや鼻水といったアレルギー症状を引き起こします。
*花粉症の合併症で気をつけること→口腔アレルギー症候群
花粉症の方の中で、口腔アレルギー症候群といわれる、果物などを食べた後に唇や口の中や喉にかゆみ、ヒリヒリ感、腫れの症状が出る方がいます。喉がしめつけられる感覚がしたり、まれにアナフィラキシー(強いアレルギー症状)をきたすこともあります。主な原因食品は、果物・野菜です。果物・野菜の抗原と花粉の抗原との間に共通の抗原性が存在するためで、花粉症の合併症として注意が必要です。
花粉症の原因となる花粉は数十種類以上知られていますが、代表的なものは樹木花粉ではスギやヒノキ、草本花粉では、カモガヤなどのイネ科やブタクサの花粉です。
植物によって飛散する時期が異なりますので、それぞれの飛散時期を確認しておき、早めに対策を講じることが大切です。
観測地:山梨県衛生環境研究所(甲府市富士見) *過去の飛散状況から作成しました
花粉は、植物の種類ごとに様々な大きさや形をしています。花粉は非常に小さいため、観測には顕微鏡を使い、色を付けて(染色)判別します。
スギ花粉
大きさは直径約30~40μmの球形。パピラという小突起が特徴で見る方向により形が違う。
ヒノキ花粉
大きさは直径約28~45μmの球形。中心に星のような形が見えることが多い。
イネ科花粉
大きさは直径約20~100μmの球形。口蓋という小さい丸い形の蓋が特徴。
ブタクサ属花粉
大きさは直径約20μmの球形。金平糖状で突起が表面を覆う。
*1μmは、1mmの1,000分の1の大きさです
*写真は染色しているため青色ですが、実際は無色~黄色に見えます