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ページID:105216更新日:2023年7月4日
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Q4.ワクチンの安全性の確保のため、どのような取組をしていますか。
Q5.これまでの接種において、副反応はどのくらい発生していますか。
Q6.mRNAワクチンはワクチンとして遺伝情報を人体に投与するということですが、将来の身体への異変や将来持つ予定の子どもへの影響はあるのでしょうか。
Q7.ワクチン接種が原因で多くの方が亡くなっているのは本当でしょうか。
Q8.SNSやニュースでコロナワクチンが危険と取り上げられていて不安です。どの情報を信じたらいいのでしょうか。
感染症の予防に用いる医薬品です。病原体から作られた無毒化あるいは弱毒化された抗原そのものです。
□ 抗原とは:体内に侵入したウイルスや細菌、異物などのことで、免疫細胞が認識し、働きかけることができる分子のことです。
予防接種とは、感染症の原因となる病原体に対する免疫ができる体の仕組を使って、病気に対する免疫をつけたり、免疫を強くするために、ワクチンを接種することをいいます。
一般に、感染症にかかると、原因となる病原体(ウイルスや細菌など)に対する「免疫」(抵抗力)ができます。免疫ができることで、その感染症に再びかかりにくくなったり、かかっても症状が軽くなったりするようになります。
予防接種とは、このような体の仕組みを使って病気に対する免疫をつけたり、免疫を強くするためにワクチンを接種することをいいます。
□免疫とは:体内に侵入してきた時にその物質の特徴を覚えて攻撃してくれるタンパク質のことです。
病原体(ウイルスや細菌など)そのもの又は病原体を構成する物質などをもとに作ったワクチンがあります。
具体的には、以下のようなものがあります。
□ 生ワクチン
病原性を弱めた病原体からできています。接種すると、その病気に自然にかかった場合とほぼ同じ免疫力がつくことが期待できます。一方で、副反応として、軽度で済むことが多いですが、その病気にかかったような症状が出ることがあります。代表的なワクチンとしては、MRワクチン(M:麻しん、R:風しん)、水痘(みずぼうそう)ワクチン、BCGワクチン(結核)、おたふくかぜワクチンなどがあります。
□ 不活化ワクチン・組換えタンパクワクチン
感染力をなくした病原体や、病原体を構成するタンパク質からできています。1回接種しただけでは必要な免疫を獲得・維持できないため、一般に複数回の接種が必要です。代表的なワクチンとしては、DPT-IPV:四種混合ワクチン(D:ジフテリア・P:百日せき・T:破傷風・IPV:不活化ポリオ)、DT:二種混合ワクチン(D:ジフテリア・T:破傷風)、日本脳炎ワクチン、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ヒトパピローマウイルスワクチンなどがあります。今回、新型コロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に対するワクチンが国内外で承認を受け、日本でも接種が開始されています。
□ mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン・DNAワクチン・ウイルスベクターワクチン
ウイルスを構成するタンパク質の遺伝情報を投与します。その遺伝情報をもとに、体内でウイルスのタンパク質を作り、そのタンパク質に対する抗体が作られることで免疫を獲得します。今回、新型コロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に対するワクチンが国内外で承認を受け、日本でも接種が開始されています。
臨床試験の結果などに基づいて、ワクチンの安全性についての審査が行われます。国内でのワクチン接種の開始後は、副反応を疑う事例について、専門家による評価を行います。
臨床試験では、有効性・安全性等に関するデータを収集するため、健康な方や患者さんに協力してもらい、開発中のワクチンを実際にヒトに投与して試験します。その後、臨床試験の結果などに基づいて、ワクチンの有効性、安全性、品質についての審査が行われ、ワクチンが承認されます。
また、国内でのワクチンの接種開始後は、副反応を疑う事例を収集し、専門家による評価を行っています。
この枠組みで収集された情報には、偶発的なものや他の原因によるものなど、予防接種との関連がない症状も含まれています。
R3.2.17(接種開始)から厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会において、報告されています。
詳細は以下のページをご覧ください。
厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)
mRNAワクチンで注射するmRNAは短期間で分解されていきます。人の遺伝情報(DNA)に組み込まれるものではありません。
mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンで注射するmRNAは、数分から数日といった時間の経過とともに分解されていきます。
また、mRNAは、人の遺伝情報(DNA)に組みこまれるものではありません。身体の中で、人の遺伝情報(DNA)からmRNAがつくられる仕組みがありますが、情報の流れは一方通行で、逆にmRNAからはDNAはつくられません。
こうしたことから、mRNAを注射することで、その情報が長期に残ったり、精子や卵子の遺伝情報に取り込まれることはないと考えられています。
このような一般的な科学的な知見だけでなく、薬事承認に当たっては、動物試験や臨床試験の結果に基づいて安全性を評価し、審査を行っていきます。
「ワクチンを接種した後に亡くなった。」ということは、「ワクチンが原因で亡くなった」ということではありません。接種後の死亡事例は報告されていますが、現時点で、新型コロナワクチンの接種が原因で多くの方が亡くなったということではありません。
人はワクチンの接種とは関係なく突然命を落とすことがあるため、ワクチン接種後の死亡事例が出た時は、ワクチン接種との因果関係を調査することが大切です。
新型コロナワクチンを含むあらゆるワクチンは、大規模な臨床試験で安全性が確認された後に承認されています。日本で使用されているファイザー社及び武田/モデルナ社のmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンは、いずれも臨床試験において、ワクチン接種者とプラセボ接種者で、重い病気を発症した人や亡くなった人の割合に差がないことが確認されています。
また、接種が進んでいる米国では、ワクチン接種後の病気の発生率と、接種を行わなかった場合の予想される病気の自然発生率を比較するなどの評価が行われています。これらの調査の結果、米国CDCは2021年6月時点で「死亡事例とmRNAワクチン接種には明らかな因果関係がない」と評価しています。
日本においても、副反応疑い報告制度により、ワクチン接種後の死亡事例が報告されていますが、こうした事例をみたときに、現時点でワクチン接種との因果関係があると判断された事例はありません。
また、新型コロナウイルス感染症の流行時における超過死亡(ある時点において全ての死因を含む死亡者数が例年より多かったことを示します。)についても、日本では感染拡大の時期、とりわけ2021年4~6月の時期に、一部の都道府県で超過死亡が確認されましたが、これは日本でワクチン接種が進む時期よりも前であったことが厚生労働省の研究班より報告されています。ワクチン接種が原因で超過死亡が発生したという科学的根拠は、現時点において確認されていません。
こうしたことをまとめると、日本において、現時点で、新型コロナワクチンの接種が原因で多くの方が亡くなったということはありません。
できるだけ、公的機関からの情報を確認しましょう。
SNSやメディアでは、新型コロナワクチンに関して様々な情報が溢れています。特に、SNSでは発信者が不明又は科学的根拠や信頼のおける情報源に基づいていない、不正確な情報があり、注意が必要です。
例えば、ワクチンを受けた後に起きた好ましくない出来事(有害事象)を、因果関係が分からないにも関わらず、あたかもワクチンが原因であるような書き方をしている情報もあります。ワクチンの安全性については、大規模な臨床試験だけでなく、承認後の安全性の監視システムによって常に調べられており、調査や評価の結果は国内外の公的機関から発表されています。
ワクチンの情報に関しては、複数の専門家のチェックを受けた、科学的根拠に基づいた情報発信をしている公的機関や団体などから情報を得ることをおすすめします。例えば、こうした情報源としては以下のようなものがあります。