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日本語の上達を図り、目標だった電子系企業に内定。
高い技術を習得し、将来は母国で会社をつくりたいです。
セッツ ペルマル ティルマルさん
インド出身
日常生活レベルの日本語習得は短期間で実現!
インドの大学で電気・電子について学んだ後、民間の電気関係の企業で働いていましたが、日本の技術は優れているということを知人から聞き、ぜひ日本の高い技術を学びたいと思い2017年4月に来日しました。
日本語は来日する1か月ぐらいから勉強を始め、来日時は字が少し読める程度でした。この日本語レベルでは、すぐに就職は難しいと考え、まず日本語学校で学ぶことにしました。山梨のユニタス日本語学校を卒業している友人がいて、山梨は静かで物価も安いので生活しやすかったと教えてくれたので、山梨の学校を選びました。インドはどこにいっても常に車の行き交う音が響いていますが、山梨はとても静かで、暮らし始めた時はあまりの静かさに驚きました。
ユニタス日本語学校に通うようになってからは、ファストフード店でアルバイトを始め、また家では日本語の勉強のために日本語のテレビドラマを見たり、ラジオを聞いたりして、日常生活に必要な会話はすぐにできるようになりました。でも漢字は難しく、少し苦労しました。
就職前に日本語能力試験のN2にも合格
日本で入社試験を受けるには日本語能力試験のN2が目安になると聞き、2018年7月にはまずN3を受験して合格し、2018年12月にN2も受験し合格しました。就職活動はN2に合格する前でしたが、まず就活ウェブサイトに登録しました。その後、山梨県主催の合同就職説明会に参加し、興味のある電気・電子関係とIT関係の会社を中心に話を聞きました。
その中で特に興味を引かれたのが、内定をもらったシーマ電子株式会社です。同社は電子材料の販売とICパッケージの試作・解析・評価などのサービスを行う開発型半導体商社で、山梨に事業所があり、そこで設計・試作・評価を行っています。経験のある電気分野ではありませんでしたが、大学時代は電子も学び、電子分野の企業にも興味があったので、見学させてもらうことにしました。
見学では仕事の現場を見せてもらい、詳しい説明も聞くことができ、とても高い技術を持っている会社だとわかりました。ぜひこの会社で働いてみたいと思い、入社試験を受けることにしました。
日本の高い技術を身に着けたいという想いから敬語や面接の練習を繰り返ししました
履歴書や自己PRはユニタス日本語学校の先生に聞きながら、何度も何度も書き直して作りました。また一般的な日本語はできましたが、面接では敬語が必要だと思い、敬語の練習に力を入れ、面接のやり方も学びました。練習の成果があり、2回の面接では自分の思いや意見をしっかりと伝えることができ、10月下旬には内定をもらいました。やりたかった電子分野で、高い技術を持っている会社に就職できることが本当にうれしいです。
内定から1か月後にはシーマ電子の社長が自ら学校に来てくれて、アルバイトをしないかと誘っていただき、週5日間バイトをしています。先輩とペアを組んでお客様からお預かりしたチップの評価試験などをしています。新しいことに挑戦し、最新の技術にふれることができる毎日はとても楽しいです。ペアになって指導してくれる先輩をはじめ、職場の人もみんなとても親切で、働くのがさらに楽しみになっています。
同じインド出身の友人は寮も同じで大切な話し相手
当初は東京で働くことも考えていましたが、山梨は物価が安く、本当に静かで暮らしやすいことを実感していたので山梨を選びました。また山梨はとても優しい人が多いことも好きなところです。オフの時には山梨県立大学のイベントや地域のスポーツサークルにも参加して、たくさんの友達ができました。日々の生活も就職活動も、自分から積極的にコミュニケーションをとることが大切だと思います。コミュニケーションをとることで友達も増えて、毎日楽しく過ごせています。
就職してからも積極的にコミュニケーションを図りながら、高い技術を早く習得したいと思います。将来的にはインドに戻り、日本で習得した技術を活かして自分の会社を持ちたいと思っています。その夢に向かって頑張っていきます。