平成15年 住宅・土地統計調査結果
用語の解説
- 住宅
- 住宅
住宅とは、一戸建の住宅やアパートのように完全に区画された建物の一部で、一つの世帯が独立して家庭生活を営むことが出来るように建築又は改造されたものをいう。
ここで、「完全に区画された」とは、コンクリート壁や板壁などの固定的な仕切りで、同じ建物の他の部分と完全に遮断されている状態をいう。
また、「一つの世帯が独立して家庭生活を営むことが出来る」とは、次の四つの設備要件を満たしていることをいう。
- 一つ以上の居住室
- 専用の炊事用流し(台所)
※共用であっても、他の世帯の居住部分を通らずに、いつでも使用できる状態のものを含
む。
- 専用のトイレ
※共用であっても、他の世帯の居住部分を通らずに、いつでも使用できる状態のものを含
む。
- 専用の出入口
※屋外に面している出入口又は居住者やその世帯への訪問者がいつでも通れる共用の
廊下などに面している出入口
○ 居住世帯のいない住宅
○ 一時現在者のみの住宅
昼間だけ使用しているとか、何人かの人が交代で寝泊まりしているなど、そこにふだん居住し
ている者が一人もいない住宅。
○ 空き家
二次的住宅
別 荘……週末や休暇時に避暑・避寒・保養などの目的で使用される住宅で、ふだんは人
が住んでいない住宅
その他……ふだん住んでいる住宅とは別に、残業で遅くなったときに寝泊まりするなど、た
まに寝泊まりしている人がいる住宅。
- 住宅以外で人が居住する建物
住宅以外の建物でも、ふだん人が居住していれば調査の対象とした。
- 会社・官公庁・団体の独身寮
- 学校等の寮・寄宿舎
- 下宿屋
- 旅館や宿泊所・保養所
- 社会施設・病院・工場・事務所などや建設従業者宿舎のように臨時応急的に建てられた建物
- 住宅の種類
住宅をその用途により、次のとおり区分した。
○ 専用住宅
居住の目的だけに建てられた住宅で、店舗、作業場、事務所など業務に使用するために設備
された部分がない住宅。
○ 店舗その他の併用住宅
商店、飲食店、理髪店,医院などの業務に使用するために設備された部分と居住の用に供せ
られる部分とが結合している住宅。
- 住宅の建て方
○ 一戸建
一つの建物が1住宅であるもの。
○ 長屋建
二つ以上の住宅を一棟に建て連ねたもので、各住宅が壁を共通にし、それぞれ別々に外部へ
の出入り口を有しているもの。
○ 共同住宅
一棟の中に二つ以上の住宅があり、廊下・階段等を共用しているものや二つ以上の住宅を重
ねて建てたもの。
○ その他
工場や事務所などの一部が住宅となっているような場合をいう。
- 建物の構造
建物の構造を次のとおり区分した。
なお、二つ以上の構造から成る場合は、床面積の広い方の構造によった。
○ 木造
建物の主な構造部分のうち、柱・はりなどの骨組みが木造のもの。
○ 防火木造
柱・はりなどの骨組みが木造で、屋根や外壁など延焼のおそれのある部分がモルタル、トタン
などの防火性能を有する材料でできているもの。
- 住宅の所有関係
○ 持ち家
そこに居住している世帯が全部又は一部を所有している住宅。
最近建築、購入又は相続した住宅で、登記がまだ済んでいない場合やローンなどの支払いが
完了していない場合、親の名義の住宅に住んでいる場合も含む。
○ 公営の借家
都道府県、市町村が所有又は管理する賃貸住宅で、「給与住宅」でないもの。(県営住宅・市
営住宅・町営住宅等)
○ 公団・公社の借家
都市基盤整備公団や都道府県・市町村の「住宅供給公社」「住宅協会」「開発公社」などが所
有又は管理する賃貸住宅で、「給与住宅」でないもの。
- 室数及び畳数
○ 居住室数
居間、茶の間、寝室、客間、書斎、応接間、仏間、食事室など居住用の室をいう。
したがって、玄関、台所、トイレ、浴室、廊下や店、事務室、旅館の客室など営業用の室は含
めない。
なお、ダイニング・キッチン(食事室兼台所)は、流しや調理台などを除いた広さが3畳以上の
場合には、居住室の数に含めた。
○ 畳数
洋間など畳を敷いていない居住室も、3.3uを2畳の割合で畳数に換算した。
- 住宅の防火設備状況
○ 自動火災感知設備
火災の発生を熱、煙又は炎によって自動的に感知し、火災信号又は火災情報信号を消火設
備等に発信する設備や、警報を発する設備(市販されている簡易な設備を含む)。
ただし、共同住宅などで、各住宅の中ではなく共用部分のみに設置されている設備は含めな
い。
○ 自動消火設備
スプリンクラー等のことで、火災感知設備によって発せられた火災信号又は火災情報信号を
受けて、自動的に作動する設備。
ただし、共同住宅などで、各住宅の中ではなく共用部分のみに設置されている設備は含めな
い。
- 省エネルギー設備等
○ 太陽熱を利用した温水機器等
水を屋根の上に引き上げて太陽の熱で温め、そのお湯を浴室や台所の給湯に利用するシス
テムのほか、太陽の日差しで暖められた屋根裏の空気をファンで床下に流して住宅全体を暖
房するシステム。
○ 太陽熱を利用した発電機記
屋根の上に乗せた集光板によって太陽光を集め、これを電力に換えて用いる機器。
- 住宅の耐震工事状況
「持ち家」について、平成11年1月以降、住宅の耐震工事を行ったか否かを調査した。
建て替え、新築、購入又は増改築の際に、世帯の意思で住宅の耐震工事をした場合も含めた。
- 壁の新設・補強
- 筋かいの設置
- 基礎の補強
- 金具による補強
- その他(部材の交換等)
- 世帯
- 主世帯、同居世帯
1住宅に1世帯…………主世帯
1住宅に2世帯以上……家の持ち主や借り主の世帯を「主世帯」、他の世帯を「同居世帯」
- 総世帯数
普通世帯+準世帯
- 普通世帯
「普通世帯」とは、住居と生計をともにしている家族などの世帯をいう。
家族と一緒に間借りや同居している世帯及び一人で一戸を構えて暮らしている世帯も「普通世帯」とした。主世帯はすべて「普通世帯」である。
- 準世帯
単身の下宿人・間借り人・雇主と同居している単身の住み込みの従業員や、寄宿舎・旅館など住宅以外の建物に住んでいる単身者又はそれらの人々の集まりの世帯をいう。
- 居住水準
居住水準とは、国民が安定したゆとりある住生活を営むことが出来るよう、住宅建設5箇年計画で定めている目標をいい、第八期(平成13年度〜17年度)の計画では、次の水準が設定されている(「居住水準について」参照)。
これらの居住水準では、それぞれ@居住室等の構成及び規模、A性能・設備、B住宅の環境及びC世帯人員別住宅規模を中心にその基準が示されているが、この調査においては、Cの世帯人員別住宅規模(居住室の面積)を用いて、家族構成に応じた居住室の広さを算出し、各世帯がそれぞれの居住水準を確保しているかどうか判定した。
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