やまなし未来創造インフォメーションサイト > リニアやまなしビジョン > 5. 目指す姿と実現に向けた取り組み
更新日:2024年10月25日
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テストベッドを突破口に最先端技術で未来を創るオープンプラットフォーム山梨
最先端技術の実証実験を行う“場”=「テストベッド」には、国内外の優秀な研究者が集結し、新たな産業の創出、関連産業の集積や研究開発機能の拠点の形成により「稼ぐ力」を生みだします。
世界最先端のリニア技術の「テストベッド」として、我が国が誇る革新的な技術開発に貢献してきた山梨は、この「テストベッド」を突破口に「稼ぐ力」を生みだしながら、世界に先駆けて新たな価値を創造する近未来の窓口としての地位を確立していきます。そして社会課題の解決につながる最先端技術の研究開発成果を国内外に広く情報発信する「オープンプラットフォーム」で、世界に貢献している山梨を目指します。
INDEX
地域特性を活かした「テストベッド」の聖地化
リニア開業を待たずに、地域特性を活かした実証実験が盛んに行われる環境づくりを進め、次世代を拓く才能豊かな人材の交流によって、新たなイノベーションが創発される「テストベッドの聖地」としての地位を早期に確立します。また山梨発の研究成果が社会課題の解決に大きな役割を果たしている状況をつくり出し、国内外に向けて強力に情報発信していく山梨への転換を図ります。
さらに有能な人材の対流を山梨で惹起し、その先に見据える関連産業や研究開発機能の集積の原動力となる好循環サイクルの構築によって、県内の良質な雇用の拡大、県民所得の向上に繋げていきます。
豊富な研究実績と技術シーズが蓄積された「水素・燃料電池関連技術」を中核として、脱炭素社会の実現に向けたテストベッドの誘致に優先的に取り組んでいきます。
世界最高レベルの水素・燃料電池関連技術を駆使して、以下の3点に注力してCO2フリー水素社会の実現に貢献していきます。
先端技術の活用により、健康寿命日本一など山梨県の強みをさらに伸ばしていくことが有効と考えられます。
また生活の質の向上や地域課題の解決に資する分野についても、関連企業や地元市町村等と調整を図りながら取り組んでいきます。
高齢化の進展や生産年齢人口の減少への対応のために、ビッグデータを活用した高度な予防医療システムの導入
交通弱者、交通空白地域の解消のために、次世代モビリティによるシャトルバスやオンデマンドAIタクシーの運行
物流機能の維持・確保のために、買い物支援や災害時の緊急物資輸送に資するドローンやUGV(自動配送車)の活用
担い手の確保・育成のために、病害虫診断システム、農業技術継承システム、自動農作業ロボットなどの導入
野生鳥獣による食害等を減らすために、ドローンや画像解析を利用した野生鳥獣の生息位置把握手法の開発、およびドローンによるわなへの誘導技術の開発
養殖業の省力化と生産効率化のために、魚の体調・体重測定自動化や水温・酸素量・給餌等の自動制御など、AI・IoTを活用した生産の自動化
「テストベッドの聖地」として選ばれる山梨に向けて、ビジョン策定後速やかに取り組みを進めます。
地域特性を活かしたテストベッドの提供によって得られる効果をより確かなものにしていくため、相乗効果を期待して取り組む施策を積極的に展開し、県内経済の好循環を創出していきます。
先端技術を活用した実証実験が活発に展開され、さらなる交流によって新たな産業創出と県内経済の活性化が期待されます。新たなビジネスチャンスを求めて山梨への進出を目論む企業等に積極的にアプローチすることで、核となる企業等の誘致を引き金に、関連産業や研究開発機能の集積を加速させていきます。
優秀な人材が集まるとともに、山梨発の先端技術に関する視察など、国内外からのクリエイティブな交流機会が創出されていくことが期待されます。さまざまな交流を生む「場」に対するニーズの高まりを捉え、山梨が誇るワインや県産食材を活用した付加価値の高い食、上質なホスピタリティを提供できる飲食・宿泊施設等の充実や、研究発表やビジネス交流ができるコンベンション施設の誘致などへと繋げていきます。
優秀な人材や企業等の進出、集積により、グローバルに活躍する技術者や先端技術に触れられる機会の増加が期待されます。その環境を活かして、小中学生を対象にした先端技術や英語教育を行うサマーキャンプ等の教育プログラムに取り組むとともに、国内外から集まる研究者等の生活環境の向上に資するインターナショナルスクールの誘致に繋げていきます。