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ページID:1995更新日:2020年7月7日
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以下の品種を登録申請・登録しました!
平成18年に大玉で着色良好な「モモ山梨6号」(ちよひめ×八幡白鳳)に早生の主要品種である「日川白鳳」を交雑して選抜した硬肉モモである。 種苗法に基づく品種登録において、平成30年2月13日に出願公表された。成熟期は果樹試験場(標高 440m)において7月上旬で、「日川白鳳」より3日程度後に収穫はじめとなる。果実重は300g程度と早生品種としては大玉となる。糖度は13° Brix程度、酸度はpHで4.5程度であり、果汁も多く、食味は良好である。果形は円~楕円で、花粉を有する。樹上での果実硬度は2.0kg程度までは低下するが、それ以下にならない特性をもち、普通モモのように完全に軟化した柔らかい果実にならない。
品種登録番号:第27432号(2019年4月23日)
平成12年に、大玉で高品質な「浅間白桃」と早生で着色と食味が良好な「暁星」を交雑して育成した品種である。平成23年12月に品種登録出願を行い、品種登録された(登録番号第22586号、2013年6月18日)。 収穫時期は、果樹試験場圃場(山梨市:標高440m)において、7月中旬であり、「白鳳」よりやや早い早生品種である。 果形は扁円から円で、ややいびつな形状となる。果実重は430g程度と大玉である。糖度は15%程度、酸は低く、食味は良好である。 花粉があり結実確保は容易である。果肉内色素はやや多い。 無袋栽培では年によって微裂果が発生するため、有袋栽培を基本とする。
品種登録番号:第22586号(2013年6月18日)
平成11年に、栽培しやすく肉質のよい「一葉」と早生の「みさか白鳳」を交雑して育成した品種である。平成22年12月に品種登録出願を行い、品種登録された。 収穫時期は、果樹試験場圃場(山梨市:標高440m)において、6月中下旬であり、「ちよひめ」より数日早い極早生品種である。 果形は扁円で、果実重は170g程度である。糖度は12%程度で極早生品種としては高い。酸が低く肉質もよいため食味は良好である。 花粉があり結実確保は容易である。着色も容易で無袋栽培できる。
品種登録番号:第21346号(2013年1月20日)
平成2年に極早生種で食味、着色が優れた「ちよひめ」に7月中旬に収穫できる「八幡白鳳」を交雑して育成した系統である。平成13年11月に、早生種で食味が優れていることから、品種登録出願を行い、新品種として登録された(登録番号第12,29。これまでに県内に18,761本の苗木が供給されている(2008年12月末現在)。 樹勢は中程度で新梢の発生は多く、花芽の着生も多い。開花期は「白鳳」より2~3日早い。花粉は無いが人工受粉による結実はよく、生理落果や変形果は少ない。 収穫時期は、果樹試験場圃場(標高440m)において7月中旬であり、「白鳳」より10日程早い。 果実重は平均280~300gとなり、早生品種としては大玉である。果形は扁円形で着色は容易である。 日当たりの良い箇所で果実の陽光面に果点または微裂果が発生することがあるので、有袋栽培が望ましい。 糖度は13~15 ゜Brixと高く、肉質が緻密で果汁が多いため食味に優れている。果肉は白色で、肉内に少し紅色素が入る。核割れの発生は少ない。
品種登録番号:第12299号(2004年11月8日)
平成16年に大玉で高品質な「紅秀峰」に、早生の選抜系統「山梨5号(高砂×香夏錦)」を交雑して育成した系統である。開花期が早く主要品種と交配親和性があることから、受粉樹として有望であると考え、平成27年10月に「ぽれん太」の名称で品種登録申請し、平成28年1月28日に出願公表された。 開花始は果樹試験場雨よけハウス(標高 440m)において4月3日、満開は4月7日で「甲斐オウ果6」に比べ2日程度、「高砂」に比べ6日程度早い。 花芽の着生は「紅秀峰」と同程度に多く、一花あたりの花粉量も「紅秀峰」や「ナポレオン」より多い。 「甲斐オウ果6」および「高砂」、「富士あかね」、「佐藤錦」、「紅秀峰」などの主要品種と交配親和性がある。
品種登録番号:第26554号(2018年2月8日)
平成14年に大玉で着色の良い「紅てまり」に、極早生の「豊錦」を交雑して育成した系統である。極早生で着色良く大玉で食味も優れていたため平成26年9月に品種登録申請を行い、平成27年3月2日に出願公表され(第29556号)、同年12月15日に「甲斐オウ果6」の名称で品種登録された。 開花始は果樹試験場雨よけハウス(標高 440m)において4月5日、満開は4月7日で、「高砂」と比べ4日程度早い。収穫始は5月下旬で、「高砂」より5~7日程度早い。 果実重は平均6~7g。果形は心臓形で、やや四角みをおびた角張った形状となる。果皮の着色は良好で、完熟すると濃赤色となる。 糖度は平均19°Brix、酸含量は「高砂」と同程度かやや低く、食味は良好である。 「ナポレオン」の花粉による人工受粉で十分に結実し、結実は良好である。ただし開花時期が早いため、結実確保には貯蔵花粉を用いることになる。 今後は開花が早い受粉樹「ぽれん太」の花粉を用いると良い。
品種登録番号:第24629号(2015年12月25日)
昭和62年に着色がよい「高砂」に食味が優れた「佐藤錦」を交雑して育成した系統である。平成15年12月、糖度が高く適度な酸味もあり食味濃厚で、栽培性にも優れていることから、品種登録出願を行い、「甲斐オウ果1」として品種登録された。平成17年3月には、「富士あかね」として商標登録した。これまで県内に7,654本の苗木が供給されている(2008年12月末現在) 樹勢は中程度で、花芽の着生は多い。開花期は「高砂」とほぼ同時期である。交配親和性については、「ナポレオン」の花粉と親和性が高い。生理落果や裂果の発生は少ない。 収穫時期は、果樹試験場圃場(山梨市:標高440m)において、6月上旬であり、「高砂」とほぼ同時期である。 果実中は平均7~8gとなり、早生品種としては大きく、玉揃いも良い。果実は短心臓形で、着色は「高砂」と同程度である。 糖度は平均20°Brixと「高砂」よりも高く、酸味もあることから、味は濃厚である。果肉色は乳白色で、肉質は緻密である。果梗(軸)は「高砂」や「佐藤錦」に比べてやや長い。 果実は軟化しにくく、樹上での日持ち性は良い。
品種登録番号:第14189号(2006年3月24日)
平成13年11月、果実品質や栽培性が優れていることから、品種登録出願を行い、新品種として登録された。これまでに県内に12,564本の苗木が供給されている(2008年12月末現在)。 樹姿は「大石早生」と「ソルダム」の中間で樹勢は強い。花束状短果枝を中心に花芽の着生は多い。開花期は「ソルダム」と同時期であり、交配親和性については、「ハリウッド」の花粉と親和性が高い。結実はよく、生理落果の発生は少ない。 収穫時期は、「ソルダム」より数日遅い。 果実重は150g程度と大玉で、玉揃いが良い。果実は円形、着色は鮮紅色、果粉の量は中程度である。 糖度は平均15~17 ゜Brixと高く、酸味もあり果汁が多いため食味に優れている。果肉色は淡黄色で、肉質はやや粗い。空洞果の発生は少なく、核は粘核である。 果実の日持ち性については、6日間程度と「ソルダム」とほぼ同じである。
品種登録番号:第12726号(2005年2月7日)
平成13年11月、大玉で食味が優れていることから、品種登録出願を行い、新品種として登録された。これまでに県内に7,031本の苗木が供給されている(2008年12月末現在)。 樹姿は「大石早生」と「ソルダム」の中間で、結果枝の発生は中程度で樹勢は強い。花芽の着生は特に多く、開花始めは「ハリウッド」より2~3日早い。交配親和性については、「ハリウッド」の花粉と親和性が高い。 結実はよく、生理落果の発生は少ない。 収穫時期は、「ソルダム」とほぼ同時期である。 果実重は平均150~200gと大玉で、玉揃いが良い。果実は円形で、果粉の量は中程度である。着色は紅色で陽光面のみ着色する。成熟すると果梗部に輪紋の発生がみられる。 糖度は平均16~20 ゜Brixと高く、酸味が多いため食味濃厚である。果肉色は淡黄色で、 肉質は緻密である。空洞果の発生は少なく、核は小さく半離核性である。 果実の日持ち性については、6日間程度と「ソルダム」とほぼ同じである。
品種登録番号:第12727号(2005年2月7日)