ページID:1979更新日:2022年10月27日
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交雑組み合わせ:メルロ×ピノノワール
赤ワイン用醸造専用品種である。果房は190グラム程度である。果粒は有核、球形で2.0グラム程度である。果皮は青黒色である。糖度は19%程度、酸度は0.7%程度である。裂果は認められない。熟期は8月下旬であり、メルロより9日程度早い。果実のアントシアニン含量は「メルロ」の2倍以上で、着色が良く、ワインの色も濃い。ワインは適度に渋みがあり、味はバランスが良く、まろやかと評価され、官能評価の評点も高い。名前の由来は、ワインの色が濃く、味わいが絹のように滑らかとの評価により、「黒い絹」という意味である。
品種登録出願番号:第36365号(2022年7月12日)
交雑組み合わせ:シャルドネ×ケルナー
白ワイン用醸造専用品種である。果房は有岐円錐形で360グラム程度である。果粒は有 核、円形で2.3グラム程度である。果皮は黄緑色である。糖度は17.7%程度、酸度は0.7~0.8%程度である。成熟期は8月下旬であり、シャルドネより10日程度早い。東北地方以北の寒冷地では、既存の白ワイン用品種に比べ凍害と思われる不発芽が多いため、耐寒性はやや劣ると考えられる。ワインはケルナーに似た香りをほのかに有する。
品種登録番号:第27393号(2019年3月19日)
交雑組合せ:シャルドネ×カユガ・ホワイト
白ワイン用の醸造専用品種である。果房は有岐円錐形で170グラム程度である。果粒は有核、円形で2.8グラム程度である。果皮は黄緑色である。糖度は23%程度と高く、酸度0.7~0.8%程度である。べと病耐病性を有し、親のカユガ・ホワイトと同程度である。果実はマスカット香を有する。成熟期は9月下旬から10月上旬であり、甲州よりやや遅い。東北地方での試験栽培でも栽培性に問題がなく、耐寒性があると判断される。
ワインは香りが豊かで、ワイン品質検討会での評価は高い。
品種登録番号:第24866号(2016年3月7日)
交雑組合せ:カベルネ・ソーヴィニヨン×ツヴァイゲルトレーベ
赤ワイン用の醸造専用品種である。果房は有岐円錐形で220グラム程度になる。果粒は有核、短楕円形で2.0グラム程度である。果皮は紫黒色で果粉は多い。育成地における糖度は18.8程度であるが、北海道のような寒冷地においても同等に糖度が上昇する。しかし、温暖な地域では糖度が低い傾向が認められる。酸度は0.75%程度である。裂果は認められない。 熟期は育成地において9月下旬であり、メルロより約2週間遅く、カベルネ・ソーヴィニヨンより2週間以上早い。ワインは育成地のカベルネ・ソーヴィニヨンと比較してタンニンが多く、酒色が濃い。また、北海道において、他の耐寒性品種と発芽率が同程度のことから山梨県以北でその特性を発揮できる品種である。
品種登録番号:第17797号(2009年3月6日)
交雑組み合わせ:山梨27号(甲州三尺×メルロ)×マルベック
赤ワイン用の醸造専用品種である。果房は有岐円錐形で290グラム程度になる。果粒は短楕円形で2.3グラム程度である。果皮は紫黒色で着色は良好である。糖度は22%程度と高く、酸度は0.6%程度で低い。裂果はほとんど問題にならない。熟期は育成地において9月上旬で、メルロより1週間程早い。収量は10aあたり1.6t程度である。温暖地域においても酒色が濃厚であり、寒冷地でも成熟可能である。ワインはメルロやカベルネ・ソーヴィニヨンと比較して酸が少なくまろやかで、タンニンが多い。また、酒色が濃く味にコクがある。
命名登録番号:ブドウ農林23号(2006年10月4日)
品種登録番号:第16781号(2008年3月18日)