トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0024大木戸遺跡
ページID:4392更新日:2017年5月8日
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甲州市の遺跡
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大木戸遺跡[おおきどいせき]大木戸遺跡は、塩山東バイパス建設のため、平成10~11(1998~1999)年度・平成14(2003)年度に発掘調査が行われました。とくに平成10年の調査では、縄文時代前期の集落跡が確認され、台地上で多数の住居跡が重なって検出されました。住居跡からはおびただしい量の土器や石器が出土し、当時の人々の豊かな生活の一端を垣間見ることができます。また前期以降も住居跡が造られ続け、長くこの土地に人が住み続けていたことを知ることができます。
所在地:甲州市塩山熊野(旧塩山市) 時代:縄文時代前期・中期・平安時代 報告書:山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第205集2003年(平成17年)年刊 調査機関:山梨県教育委員会山梨県埋蔵文化財センター [写真]平成10年度大木戸遺跡全景 [写真]第1号住居跡 出土遺物写真は、第8号住居跡から出土した縄文時代前期の土偶です。第8号住居跡は第7号住居跡・第14号住居跡と重複しており、いずれも中期の住居跡ですが、前期の遺物が多数混在することや床面下からも前期の完全な形の土器が出土することから、前期の住居跡を壊して、住居跡を造っていると推測されます。
前期の土偶は獅子之前遺跡(『獅子之前遺跡発掘調査報告書』第61集1991.3)等でも確認されており、現在の時点で、塩山市周辺に集中しているとの指摘もあります。中期のものより、抽象的であるのが特徴です。写真の土偶は、顔・胴・脚部が表現され、とくに顔は目と口を刺突により表現し、うすくまゆを線刻しています。とても愛らしい表情をしています。 [写真]第8号住居跡から出土した縄文時代前期の土偶 |