遺跡トピックスNo.0074砂防学習公園勝沼堰堤オープン
甲州市の遺跡
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砂防学習公園勝沼堰堤(さぼうがくしゅうこうえんかつぬまえんてい)

平成18年11月25日の午後、甲州市勝沼町柏尾にある砂防学習公園勝沼堰堤で、甲州市と峡東建設事務所との共催で見学会を開催しました。心地よい秋の陽気の中、約30名の方のご参加をいただきました。
勝沼堰堤はこの度、砂防学習公園として整備され、そのお披露目として公開する見学会になりました。
勝沼堰堤の詳細は遺跡トピックスNo.0032、0058をご覧ください。

〔写真〕勝沼堰堤解説

〔写真〕あづまや付近から堰堤を眺める
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〔写真〕上からの眺める

〔写真〕遊歩道を歩く
参加者のみなさんは、近代砂防史や平成16年度の発掘調査の成果、勝沼堰堤の見所など、甲州市教育委員会文化財担当の室伏さんからの解説を聞きながら公園内を歩きました。

〔写真〕勝沼堰堤周辺案内図
堰堤(えんてい)は、上流からの土砂の流出を防ぐ、また水流を弱めるものです。
勝沼堰堤は、大正6年に内務省によって造られた近代砂防堰堤であり、国の登録有形文化財に指定されています。基礎にコンクリートを使用したこの時代の最新技術により造られたものです。

〔写真〕詳しく解説します

〔写真〕川表石垣に立つ
歩きながら、石に残された、くさび痕やドリル痕など、目に付きにくい視察ポイントにも注目していただきました。
それから、川表石垣には、断面がカマボコ形をした目地が施されているという特徴的な部分も見ていただきました。みなさん、興味深く話を聞いているようでした。

〔写真〕資料を見ながら見学

〔写真〕滝下へ階段で降りていきます

〔写真〕祗園の滝を眺めます

〔写真〕祗園の滝

〔写真〕祗園の滝

〔写真〕隧道(ずいどう)出口
階段で河原の方へ降り、滝や隧道(ずいどう)を間近で見学していただきました。
紅葉が堰堤の綺麗さを引き立てているようでした。迫力ある滝にみなさん見とれていました。

〔写真〕紅葉の勝沼堰堤

〔写真〕勝沼堰堤出土品
「こんなところに堰堤があったのか。」「以前と比べて様子がガラッと変わりきれいになった。」などの声が聞かれました。
勝沼堰堤は、今、注目されつつある近代化遺産です。
勝沼堰堤は、日本砂防堰堤で初めてコンクリートを使用したもの(コンクリートは基礎に使われているため現在は見ることはできません)で、近代砂防堰堤の先駆けとなりました。その後この勝沼堰堤を土台として、コンクリートで堰堤が造られるようになり、勝沼堰堤の価値は大きいものと認識できます。それから、周囲の景色に溶け込んでいるところがまた勝沼堰堤の素晴らしいところであります。
今後もより多くの県民の方に勝沼堰堤を知っていただきたいと思っています。みなさんも綺麗に整備された勝沼堰堤に足を運んでみてはいかがでしょうか。

新聞掲載情報
毎日新聞(12版)11月26日(日曜日)-27面
「勝沼堰堤の砂防学習公園が完成」
朝日新聞(12版)11月26日(日曜日)-31面
「大正時代の堰堤自然風景と調和」
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