トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0186三光遺跡
ページID:24691更新日:2017年5月15日
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笛吹市の遺跡
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三光遺跡は甲府盆地の南側、浅川扇状地上(標高約420m)の笛吹市御坂町竹居地区にあり、今から約40年前の1975年に作付転換に伴って発掘調査がなされ、縄文時代中期から晩期までの大量な土器類に加え、約11cmの鰹節型の翡翠製大珠(ひすいせいたいじゅ)が発見され、話題を呼びました。また、遺跡南東方向には縄文時代前期を中心とした花鳥山遺跡がこちらを見下ろしています。 今回は、約40年前の調査地点より標高が低い遺跡の縁にあたる地点約2,900平方メートルがリニア実験線建設に伴って、調査の対象となりました。 所在地:笛吹市御坂町竹居 時代:縄文時代中期~後期 山梨県教育委員会山梨県埋蔵文化財センター 三光遺跡から花鳥山遺跡を望む 『縄文時代のピアス』〈写真〉栓状耳飾り この耳飾りは縄文時代中期(今から約5,000~4,000年前)の栓状耳飾り(せんじょうみみかざり)と呼ばれ、古くから耳たぶに、はめ込む耳飾りとして知られているものです。 県内からは栓状耳飾りを装着した土偶も出土しており、ピアスとしての使用で間違いないと思われます。また他県での事例では埋葬された人骨との共伴関係から男女ともに付けられていたものといえます。 『土器の再生品』〈写真〉縄文時代中期の土製円盤 これは、土製円盤(どせいえんばん)とよばれ、土器片を円形に擦(す)って丸く整えたものです。縄文時代の集落跡を調査するとよく出土する遺物なのですが、現在のところ、おもちゃ・装飾品という説や、なかにはトイレットペーパー説を唱えている研究者もいますが、その使用方法は決め手を欠くものばかりです。しかし、逆さに埋められた土器の中から発見されている事例もあり、マツリの道具だったのかも知れません。
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