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ページID:26024更新日:2016年2月8日

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遺跡トピックスNo.0199花鳥山遺跡の世界最大級の縄文土器?

笛吹市の遺跡

  • 0014経塚古墳-復元古墳-
  • 0217経塚古墳-内部構造-
  • 0251経塚古墳-石室の石積み-
  • 0280経塚古墳-列石-
  • 0396経塚古墳-八角形の意味-
  • 0019桂野遺跡-石皿・磨石-
  • 0100桂野遺跡-陥し穴-
  • 0111桂野遺跡-前期土偶-
  • 0262桂野遺跡-縄文時代前期の住居跡-
  • 0265桂野遺跡-土器に描かれた物語-
  • 0020四ツ塚古墳群-玉類-
  • 0235四ツ塚古墳群-装身具-
  • 0022狐原遺跡-墨書土器-
  • 0059平林2号墳-副葬品-
  • 0079平林2号墳-青銅鏡-
  • 0102平林2号墳-ガラス玉-
  • 0202平林2号墳-馬具類や装身具類-
  • 0240平林2号墳-勾玉-
  • 0337平林2号墳-勾玉-
  • 0081身洗沢遺跡-田んぼと木製品-
  • 0230身洗沢遺跡-プラント・オパール-
  • 0339身洗沢遺跡-農具の今と昔-
  • 0125水口遺跡-柄鏡形敷石住居跡(1号住居跡)-
  • 0355水口遺跡-敷石住居跡(3号住居跡)-
  • 0135花鳥山遺跡-エゴマ種子塊-
  • 0194花鳥山遺跡-縄文時代の食生活を知る遺物-
  • 0199花鳥山遺跡-世界最大級の縄文土器?-
  • 0406花鳥山遺跡-耳飾り-
  • 0145竜安寺川西遺跡-発掘調査速報-
  • 0155竜安寺川西遺跡-発掘調査速報2-
  • 0165竜安寺川西遺跡-発掘調査速報3-
  • 0179竜安寺川西遺跡-ミニチュア土器-
  • 0147境川中丸遺跡-発掘調査速報-
  • 0157境川中丸遺跡-発掘調査速報-
  • 0181境川中丸遺跡-S字状口縁台付甕-
  • 0148一の沢遺跡-縄文時代中期の住居-
  • 0293一の沢西遺跡-ヒトをモチーフにした土器-
  • 0307一の沢遺跡-縄文土器-
  • 0350一の沢遺跡-みんなで応援しよう!「ミュージアムキャラクターアワード2012」のいっちゃん-
  • 0150稲山遺跡-発掘調査速報-
  • 0160稲山遺跡-発掘調査速報2-
  • 0170稲山遺跡-発掘調査速報3-
  • 0209稲山遺跡-常滑甕-
  • 0229稲山遺跡-すり鉢-
  • 0288稲山遺跡-かわらけ-
  • 0151三光遺跡-発掘調査速報-
  • 0166三光遺跡-発掘調査速報5-
  • 0171三光遺跡-発掘調査速報6-
  • 0186三光遺跡-耳飾り他-
  • 0173二之宮遺跡-食材をふかす道具-
  • 0284二之宮遺跡-置きカマド-
  • 0219亀甲塚古墳-盤龍鏡-
  • 0264亀甲塚古墳-碧玉製管玉-
  • 0234御坂中丸遺跡-縄文時代早期-
  • 0275馬乗山2号墳-甲府盆地最後の前方後円墳-
  • 0331地耕免遺跡-斎串と馬の歯-
  • 0354中丸東遺跡-縄文時代前期の土器と古墳時代の住居跡-
  • 0356石橋条里制遺構-古代の土地区画整理-
  • 0371太鼓畑遺跡-調査概要-
  • 0382六ッ長遺跡-調査概要-

世界最大級とは、ずいぶん大きな話だと、あやしまれるかもしれません。

でも、縄文土器は、わが日本列島に花開いた縄文文化の産物。

この列島において、一番大きければ、一躍、世界最大ということになります。

では、日本で一番大きいのか、確定はできないので、級がつきます。

花鳥山遺跡出土縄文土器の写真

[写真]花鳥山遺跡出土縄文土器

この縄文土器は、縄文時代前期の終わり頃、土器の型式でいうと諸磯式に相当するもので、いまから約6千年前の時代の生活用具の1つです。

この土器の見どころは・・・

朝顔のような形に開く口(口縁部:こうえんぶ)の直径は、98cmとなっています。

この土器は、遺跡の中の包含層(ほうがんそう)と呼ばれるところから、破片で出土したもので、現地調査終了後の整理作業の中で、こうした形に復元されました。

花鳥山遺跡出土縄文土器の実測図

こちらは、この土器の実測図です。この図から、知ることのできる高さは、23cm前後となります。調査報告書の所見では、「胴部の立ち上がりの角度が急であり、深鉢とは思われない」とされています。いいかえると、この図でわかるように、土器の下の方は発見されていませんが、もうちょっとで底になる、高さ30cm程度の浅鉢(あさばち)の形をした土器ではないかというものです。また報告書では、「器厚は超大型の割には厚くなく」ふつうに見る土器とそんなに変わらないとされています。

土器作りをした経験をお持ちの方は、すぐにお分かりになると思いますが、柔らかな粘土を積み上げて、このような角度をつくるのは、非常に困難なことであります。

こんな大きな土器を、どんなふうに使ったのか、ということもありますが、どのように作ったのか、とてもミステリアスです。この土器は、大きさの割に残存した部分が少なく、大部分が石膏(せっこう)復元であることもあって、一般に展示などで公開されることはなく、ふだんは収蔵庫の中に鎮座しています。今回、ホームページ上での初公開となります。

最近の花鳥山遺跡の景観

花鳥山遺跡の概要

  • 所在地笛吹市八代町・御坂町(両町の境界に位置)
  • 時代縄文時代前期
  • 報告書山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第45集1989(平成元)年刊
  • 調査機関山梨県教育委員会(山梨県埋蔵文化財センター)

この花鳥山遺跡は、山梨県の考古学界では、ごく早い時期から知られていた、著名な遺跡です。今回のトピックスで取り上げた大きな土器が出土した発掘調査は、1987(昭和62)年の秋に実施されたのもで、とりわけ縄文時代前期の食生活にかかる資料が豊富に得られていて、これまでの遺跡トピックスでも、次のような記事が掲載されています。あわせてご参照ください。

過去の関連記事一覧

遺跡トピックスNo.0135花鳥山遺跡-エゴマ種子塊

遺跡トピックスNo.0194花鳥山遺跡から出土した、縄文人の食生活を知る遺物

 

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