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ページID:51434更新日:2017年6月8日
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写真:上コブケ遺跡B区出土の人面装飾付土器(縄文時代中期後半、今から約4500年前) バラバラの土器を樹脂で仮接着して、図化します。
遺跡トピックスNo.0296で紹介した上コブケ遺跡B区から出土した人面部が2ヶ所配置された人面装飾付土器(じんめんそうしょくつきどき)と、同じような人面や動物の装飾がついた土器は、山梨県内で約50遺跡から出土しています。 出産土器~生命誕生の瞬間が表現された土器~写真左:北杜市海道前C遺跡より石棒と一緒に出土した土器。 写真右:北杜市酒呑場遺跡より出土した土器。 写真左の土器は北杜市海道前(かいどうまえ)C遺跡で、底が抜けた状態でした。同じ土坑の中には男性を象徴する石棒が一緒に埋められており、子孫繁栄を願った祭祀行為が行われた可能性があります。右の写真の土器は同じ北杜市の酒呑場(さけのみば)遺跡で見つかった土器です。土器の中央辺りから、小さな顔がこちらをのぞいているのがわかるでしょうか。 人面?動物?精霊?色んなものに見える人面装飾付土器写真左右:北杜市酒呑場遺跡出土の双環装飾付土器 土器の上部に丸を2個横につなげたような把手(とって)があるのがわかりますか? これらの土器を、双環装飾付土器(そうかんそうしょくつきどき)や双環把手付土器(そうかんとってつきどき)、目が強調された顔のようなところから鳥のミミズクに似ているのでミミズク把手とも呼ばれています。 みなさんはどのように見えますか? 写真左右:笛吹市一の沢遺跡出土の人面とヘビの装飾付土器 左の写真を見ると土器の上部に人面があるのはわかりますか? じつはこの土器、左の円形の把手(写真右が拡大写真)をよく見ると、ヘビがとぐろを巻いているのがわかるでしょうか。 ヘビには脱皮して生まれ変わるところから不死の動物と見られており、またマムシのようにかまれると死に至らしめるところから畏怖(いふ)の対象として、縄文人から崇(あが)められていました。 3写真左:笛吹市一の沢遺跡出土の人面装飾(重要文化財) 写真右:北杜市海道前C遺跡出土のヘビ装飾付土器
写真左を良く見てみると、ヘビが頭を上へむけている様子がわかりますね。 先ほどの一の沢遺跡のヘビよりもわかりやすいですね。 写真右は重要文化財に指定された笛吹市一の沢遺跡出土の人面装飾です。一の沢遺跡ではこの他に通称「いっちゃん」と呼ばれる重要文化財になった土偶も出土しています。お時間があれば、山梨県立考古博物館へ会いに来て下さい。 縄文時代の人が土器を生活の道具としてだけではなく、何か特別な想いを込めて作り、祭りの道具として使われていたのかもしれません。 縄文人の表現力と、その表現のユーモアさを感じていただけたでしょうか。 関連トピックス No.0350一の沢遺跡の土偶 No.0112 海道前C遺跡の人面装飾付土器 No.0254海道前C遺跡の抽象文土器 No.0316酒呑場遺跡の産まれる縄文人 |