トップ > 組織案内 > 県教育委員会の組織(課室等) > 埋蔵文化財センター_遺跡トピックスNo.0412県指定史跡甲府城跡

ページID:65311更新日:2017年5月12日

ここから本文です。

遺跡トピックスNo.0412県指定史跡甲府城跡〔甲府市〕

 

県指定史跡甲府城跡一覧

  • 0039県指定史跡甲府城跡-石垣
  • 0043県指定史跡甲府城跡-甲府城発掘展-
  • 0069県指定史跡甲府城跡-金箔瓦
  • 0119県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H19)-
  • 0124県指定史跡甲府城跡-稲荷櫓-
  • 0127県指定史跡甲府城跡-整備された城跡-
  • 0129県指定史跡甲府城跡-道路の下から追手門-
  • 0141県指定史跡甲府城跡-滴水瓦-
  • 0146県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H20)-
  • 0156県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H17)-
  • 0161県指定史跡甲府城跡-詰石-
  • 0176県指定史跡甲府城跡-矢穴-
  • 0180県指定史跡甲府城跡-甲府城展-
  • 0183県指定史跡甲府城跡-おもしろ講演会-
  • 0189県指定史跡甲府城跡-石垣石材の加工-
  • 0198県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事(H21)-
  • 0214県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事と石工技術の体験-
  • 0225県指定史跡甲府城跡-「昔覚ゆる甲府城-築城技術と甲州石工文化-」展の開催-
  • 0232県指定史跡甲府城跡-「昔覚ゆる甲府城-築城技術と甲州石工文化-」展の開催-
  • 0244県指定史跡甲府城跡-鉄門の再確認調査-
  • 0257県指定史跡甲府城跡-野面積み-
  • 0261県指定史跡甲府城跡-鉄門の石垣-
  • 0278県指定史跡甲府城跡-鉄門復元事業-
  • 0283県指定史跡甲府城跡-「昔覚ゆる甲府城展」の開催-
  • 0285県指定史跡甲府城跡-狭間-
  • 0306県指定史跡甲府城跡-お城の排水施設「暗渠」-
  • 0295県指定史跡甲府城跡-ひらけ!玉手箱-
  • 0297県指定史跡甲府城跡-石工道具-
  • 0317県指定史跡甲府城跡-慶長一分金-
  • 0329県指定史跡甲府城跡-数寄屋曲輪の地鎮祭-
  • 0345県指定史跡甲府城跡-「ひらけ!玉手箱~よみがえる鯱」展の開催-
  • 0364県指定史跡甲府城跡-石垣補修工事-
  • 0389県指定史跡甲府城跡-石垣-
  • 0249甲府城跡-県庁構内の遺跡-
  • 0332甲府城跡-発掘された甲府の城下町展-
  • 0352甲府城跡-石垣普請-
  • 0362甲府城跡-県庁構内(駐輪場)発掘調査速報-
  • 0367甲府城跡-県庁構内(委員会室棟)発掘調査速報-
  • 0369甲府城跡-発掘された甲府の城下町~武田氏館と城下町-
  • 0370甲府城跡-鉄門の活用~鉄門イベント-
  • 0397甲府城跡-石切場跡-
  • 0403甲府城跡-石垣-
  • 0408県指定史跡甲府城跡-石垣-
  • 0412県指定史跡甲府城跡-石垣の積み方-
 

県指定史跡甲府城跡石垣の積み方

0412_石垣の積み方

県指定史跡甲府城跡には築城当時の石垣が良好にのこっています。今からおよそ420年前に造られたこれらの石垣は、近世のお城づくりの歴史の中でも特に古い時期のもので、貴重な文化財です。

石垣を観察すると、上部に石を積み上げる当時の技術の一端をみることができます。今回はその1つをご紹介します。

 

 

 

 

 

 

0412_算木積み

写真1石垣の角にみられる石積み技術「算木積み」

石垣の角の部分(隅角部(ぐうかくぶ)と呼びます)には、構造上とても強い圧力がかかるため、上手く積まないと崩れてしまうと考えられています。

各地のお城の石垣を観察すると、この隅角部を頑丈に積もうとする工夫がみられます。それが「算木積み(さんぎづみ)」と呼ばれる積み方です。

写真1をご覧ください…

石垣の隅角部に積まれた石を下から1段ずつ見ていくと、まず左に長く置かれた石があり、その上の石は右に長く置かれ、横長の石が左右交互に張り出すように積まれているのがわかります。

これが算木積みの特徴です。石を左右交互に張り出させることで、張り出し部分にまで荷重がかかり、ガッチリと崩れにくい角になるのです。

この算木積みと呼ばれる積み方は、甲府城よりも後の時期につくられたお城の石垣でも取り入れられ続けます。

所在地:甲府市丸の内

時代:中世末~近世

調査機関:山梨県埋蔵文化財センター

甲府城跡築城期の算木積みの特徴

甲府城跡の算木積みと、甲府城よりも新しい時期につくられた算木積みを比較すると、甲府城跡の算木積みの特徴を浮き彫りにできます。

写真2は甲府城跡にのこる、築城期よりも新しい時期の石垣です。隅角部は算木積みになっています。長い、短い、長い、短い…と、交互に積まれているのがわかります。しかし、写真3の築城期の算木積みをみると、短い、長い、短い、長い、もっと長い…というように、順番が乱れているのです。石の形や大きさもバラバラですね。

また写真2では、短い石の左隣に、同じくらいの大きさの石が積まれていますが、築城期の石垣である写真3では、大きさの不揃いな石が組み合わさって積まれています。

甲府城築城期の算木積みは、より新しい時代の算木積みと比べて、まだ十分に確立されていないものであったことがわかります。

0412_新しい石垣0412_甲府城の算木積み

写真2築城期よりも新しい時期の石垣写真3築城期の算木積み

次の遺跡トピックスへ遺跡トピックス一覧へ一つ前の遺跡トピックスへ

 

このページに関するお問い合わせ先

山梨県観光文化・スポーツ部埋蔵文化財センター 
住所:〒400-1508 甲府市下曽根町923
電話番号:055(266)3016   ファクス番号:055(266)3882

このページを見た人はこんなページも見ています

県の取り組み

pagetop