電話詐欺等被害の撲滅を目指して
電話詐欺等被害の撲滅を目指して
山
梨県では、高齢者を中心にオレオレ詐欺や架空料金請求詐欺などの「電話詐欺」等の被害が深刻化している中、安全で安心して暮らせる社会を実現していくために、「山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例」に基づき、電話詐欺等の被害の防止に取り組んでいきます。
大切な家族等が被害にあわないよう、被害撲滅を目指して、私たち県民一人ひとりが防犯意識を高めて詐欺に対抗しましょう。
電話詐欺とは…
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「電話詐欺」とは、オレオレ詐欺、預貯金詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺、融資保証金詐欺、金融商品詐欺、ギャンブル詐欺、交際あっせん詐欺、その他の電話詐欺、キャッシュカード詐欺盗の10類型の総称です。
電話詐欺の手口を知ることで、いざ、自分に不審な電話がかかってきた時に「これは詐欺じゃないか?」とまず疑うこと、そして、慌てず落ち着いて対応することが大切です。
相談先一覧
電話詐欺等の被害にあわれた方へ
オレオレ詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺などの犯罪行為で、振込みにより被害が発生した場合、振り込んでしまったお金が返ってくる可能性があります。
平成20年6月に施行された「振り込め詐欺救済法(犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)」に基づき、被害にあわれた方は、振り込んだ先の口座に(犯罪利用預金口座)に一定の残高が残っている場合、被害額の全額または一部の支払いを受けられる可能性があります。
被害に気づいたら、直ちに警察と振り込んだ先の金融機関へ連絡してください!
この法律についての詳細は、こちら(金融庁ホームページ)をご確認ください。
!!新着情報!!
不審電話・被害発生状況
令和7年1月末(暫定値)
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令和7年1月中
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令和7年累計
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不審電話件数 |
128件 |
128件 |
被害件数 |
1件 |
1件 |
被害額 |
約540万円
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約540万円
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(出典:山梨県警察本部)
最近の県内における被害情報
- 令和6年5月上旬頃、甲府市在住の女性(70歳代)の自宅の加入電話に、太陽光発電事業会社の社員をかたる男から電話があり「病院にソーラーパネルを取り付けたい。名義を貸してほしい。」などと言われ、名義を貸すことを了承した。その後、9月に入り、相手から連絡があり、女性の名義貸し行為が原因で、資金移動に関するトラブルが発生したなどと言われ、その解決金として150万円を要求されたため、女性は、9月中旬頃、自宅にお金を取りに来た男に現金150万円を手渡した。さらに、同様のトラブルが発生したと言われて、解決金390万円を要求されたことから、9月下旬頃、2回にわたって計390万円を自宅に現金を取りに来た同じ男に手渡した。その後すぐ、東京地検の職員をかたる男から電話があり「これまでに預かった540万円は、12月26日までに振り込み、返金する。」などと言われたが、期日になってもお金が振り込まれなかったことから、家族に相談したところ、被害に気付き、現金合計540万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年12月13日、甲斐市在住の男性(80歳代)の自宅の加入電話に電話があり、総務省をかたる音声ガイダンスで「この電話は2時間後に使用できなくなる。ボタン1を押してください。」等と言われた。男性はガイダンスの指示に従い、「1」のボタンを押したところ、総務省の職員をかたる男と電話が繋がり、同男から「何者かが、あなた名義で契約されたスマートフォンを使用して犯罪を行っていることが判明した。このまま警察署に電話を繋ぐ。」等と言われた。すると、北海道警の警察官をかたる男と電話が繋がり、「特殊詐欺の犯人を捕まえた。犯人はあなたからスマートフォンの提供を受けたと言っている。在宅の取調べを行う。」等と言われた。その後、警察官をかたる男と、SNSのビデオ通話で連絡を取り、相手から警察手帳を提示され「身の潔白を証明するには、金融庁の資金調査を受けるしかない。資金調査の諸費用で190万円を送金する必要がある。」等と言われ、男性は、同月18日、男に指定された会社名義の口座に現金190万円を振り込んだ。男性は、相手方から連絡がなかったことから不審に思い、翌19日、北海道警に電話して確認したところ、詐欺被害に遭っていることが分かり、現金190万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年12月20日、甲府市在住の女性(80歳代)の自宅の加入電話に、医師をかたる男から電話があり「息子さんの喉を検査したところ、癌の可能性があります。麻酔の影響で声が違うかもしれない。」等と言われた。続いて、息子をかたる男から電話があり「喉に癌があるかもしれない。癌と言われてパニックになってしまい、財布と携帯をなくしてしまった。財布の中に会社のカードが入っていた。決算時期でお金を用意しなければならないが、いくらか用意できないか。」等と言われた。女性は、現金を用意して自宅で待っていたところ、会社の同僚の娘が取りに来るという話になり、同日、自宅を訪れた女に、ビニール袋に入れた現金783万円を手渡した。その後、女性は、息子のことが心配になり、息子の勤務先に連絡したところ、息子からそのような事実はない等と言われたため、詐欺被害に気が付き、現金783万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月26日、南アルプス市在住の男性(70歳代)の携帯電話に不在着信があったため折り返したところ、電気通信事業者の債権回収室の職員をかたる男が電話に出て「携帯電話のアプリが11月15日に登録されており、1年分の使用料9万9,600円が未納になっている。」等と言われたため、同日、男性は指定された個人名義の口座に現金を送金した。翌27日、個人情報保護団体の職員をかたる男から電話があり「あと2つのアプリが登録されていて、登録料50万円が未納になっている。入金すれば95パーセントを後日返還する。」等と言われ、同日男性は指示どおり5回に分けて、現金50万円を指定された個人名義の口座に送金した。翌28日から、今度はネットワーク保護団体の職員をかたる男から電話があり「あなたの携帯電話から他の93件の携帯電話やパソコンにウイルスが送られている。ランサムウエアのせいで6,000万円の被害が出ており、保険の掛け金を600万円にすれば、補償額が無限になる。被害者の旅行代理店社長の奥さんが自殺未遂をして、慰謝料としてあなたに1,200万円が請求されている。口座情報が漏れているから、一旦口座のお金を移した方がいい。」等と言われ、11月28日から12月15日までの間、8回にわたって現金1,900万円を指定された個人名義の口座に送金した。男性はその後、相手方がかたったネットワーク保護団体についてインターネットで検索したところ、詐欺の被害情報が出ていたことから、自分も詐欺の被害に遭っていると思い、現金合計1,959万9,600円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月23日、甲府市在住の女性(50歳代)の携帯電話に着信があり「あなたの電話が2時間以内に使えなくなる。詳細は「1」を押してください。」といった音声ガイダンスが流れた。女性が「1」を押すと、電気通信事業者の社員を名乗る男が電話に出て「静岡県内で、あなた名義の携帯電話から迷惑メールが多数送られている。静岡県警の警察官に代わる。」等と言われた。すると、静岡県警の警察官をかたる男と電話が代わり「あなた名義の口座で特殊詐欺が行われている。都内で逮捕した犯人の所持品から、あなた名義のキャッシュカードが見つかった。」等と言われ、女性はすぐに捜査して欲しいと伝えた。その後、女性は、同警察官をかたる男や検事をかたる男から、優先的に捜査をしてもらえる方法として、留置施設に入るか、口座内の現金を一時的に警察が管理する口座に送金するかの、どちらかを選択するよう言われた。女性は、身に覚えがなかったものの、すぐに捜査してもらうため現金を送金する方法を選び、11月25日、26日の両日にわたって、警察官をかたる男に指定された個人名義の口座に現金合計250万円を振り込んだ。女性は、今回の件を知人に相談したところ、詐欺被害に遭っていると言われ、現金250万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年12月9日、甲府市在住の女性(60歳代)が自宅のパソコンを操作していたところ、突然、警告音とともに「トロイの木馬が検出された。」等といった警告メッセージが表示された。女性が、表示された電話番号に連絡したところ、片言の日本語を話す男が電話に出て、同男の指示どおりパソコンを操作したところ、パソコンを遠隔操作され「セキュリティに問題がある。新たなセキュリティを入れるために5万円が必要だ。」等と言われた。その後、女性は、相手方からの指示どおりコンビニエンスストアで5万円分の電子マネーを購入し、パソコンでコード番号を入力した。すると、男から電話で「コードに誤りがある。今度は10万円が必要だ。別のコンビニエンスストアで購入するように。」等と言われたため、被害者は再度10万円分の電子マネーを購入し、コード番号を入力した。女性は、その後も男から、さらにコード間違いを指摘され、30万円を要求されたことから不審に思い、家族に相談し、電子マネー15万円分をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月26日、甲府市在住の男性(80歳代)が自宅のパソコンを閲覧していたところ、突然パソコン画面に「ウイルスバスターの補償パック」という文面と連絡先が表示された。男性は、表示された電話番号に連絡したところ、コンピューターソフトウェア会社の社員をかたった、片言の日本語を話す男が電話に出て、ウイルスバスターの補償パックの説明をされ、被害者は7万5千円の3年補償パックに加入する旨を伝えた。その後、男性は、相手の指示どおりパソコンを操作したところ、パソコンが遠隔操作され、ウイルスバスターを入れたと言われた。翌27日、男性は、相手方から、補償パックの支払いは電子マネーで行うよう言われていたことから、コンビニエンスストアで7万5千円分の電子マネーを購入し、指示どおりパソコンでコード番号を入力した。すると、男から電話で「コードに誤りがあるから、もう一度電子マネーを購入して欲しい。」等と言われたことから、再度7万5千円分の電子マネーを購入し、コード番号を入力した。翌28日、男性は、相手の男から、さらにコード間違いを指摘されていたため、金融機関に現金を引き出しに行ったところ、詐欺被害を疑われ、電子マネー15万円分をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月30日、昭和町在住の男性(80歳代)が使用する携帯電話に通信事業者の社員をかたる男から電話があり「昨年10月から利用しているクラウド料金が未納となっていて、裁判の手続きが進んでいる。今日中に未納料金の29万5千円を支払って欲しい。」等と言われた。この話を信じた男性は、近くの商業施設のATMに向かい、男に指定された個人名義の銀行口座に、現金29万5千円を振り込んだ。翌12月1日、今度は個人データ保護センターの職員をかたる男から男性の携帯電話に電話があり「今回とは別に2件の未納料金が確認された。裁判費用と併せて50万円を支払って欲しい。」等と言われたため、男性は、前日と同じATMに向かい、男に指定された別の個人名義の銀行口座に50万円を振り込んだ。その後男性は、冷静になって考え、これまでの手続を不審に感じて南甲府警察署に相談したところ、詐欺の被害に遭っていることが判明し、現金79万5000円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月21日、中央市在住の女性(30歳代)の携帯電話に、警視庁の警察官をかたる男から電話があり「資金洗浄事件であなたの銀行口座が使われている。犯人は兵庫県警で逮捕されている。」等と言われた。会話を続けていると電話が転送され、兵庫県警の警察官をかたる女と電話が繋がり、SNSのビデオ通話で連絡を取り合うことになった。ビデオ通話で話をする中、同人から警察手帳を提示され「兵庫県警で逮捕した者が、あなたの口座を購入したと言っている。このままでは、あなたも逮捕されることになる。」等と言われた。女性は、身に覚えがなかったものの、相手からさらに「身の潔白を証明するため、あなたの口座から指定口座に現金を移す必要がある。送金したお金は1時間後に返還される。」等と言われたため、同日、3回にわたって、知らない個人名義の口座に現金合計150万円を振り込んだ。送金後、手続きを不審に感じた女性が、南甲府警察署に相談したところ、詐欺被害に遭っていると分かり、現金150万円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月5日、韮崎市在住の女性(50歳代)が使用する携帯電話に携帯電話会社の職員を騙る男から電話があり「クラウドサービスの使用料が未納となっていて、裁判の手続きが進んでいる。今日中に未納料金の29万8千円と支払えば裁判の件は白紙になる。」等と言われた。この話を信じた女性は、近くの金融機関のATMに向かい、男に指定された個人名義の銀行口座に現金29万8千円を振り込んだ。同日、債権回収業者を騙る男から被害者の携帯電話に電話があり、「実は今回とは別にもう2件の未納料金が確認された。これについても併せて50万円を支払えば、裁判の件は白紙になる。」等と言われたため、女性は、再び同じATM機に向かい、男に指定された別の個人名義の銀行口座に50万円を振り込んだ。その後、相手の電話番号を確認したところ、見知らぬ国際電話の番号となっていたため、金融機関職員に相談したところ、詐欺被害を指摘され、甲斐警察署に相談し、合計約79万8,000円をだまし取られる被害が発生した。
- 令和6年11月4日、山梨市在住の女性(60歳代)方の加入電話に日本年金機構の職員をかたる男から電話があり「年金の還付金がある。自宅に封書は届いているか。期限は過ぎているが返金できる。」等と言われた。再度男から電話があり「近くにATMコーナーはあるか。予約するので何時頃着くか。」等と言われたため、女性はATMに行ける時間と自らの携帯電話の番号を伝え、キャッシュカード2枚を持って、金融機関のATMに向かった。女性は、金融機関のATMに向かったが、休日で閉まっていたことから、同所で待機し携帯電話に電話をかけてきた男に伝えたところ、電話を繋いだままの状態で、もう一枚のキャッシュカードの金融機関に向かうよう言われた。女性は指示どおり、電話を繋いだままもう一つの金融機関に向かい、指示を受けながらATM機を操作した。操作終了後、男から「出てきた紙は下の口に入れて欲しい。後で回収に行く。」等と言われたため、女性は手続きを不審に思い、口座を調べた結果、それぞれ他人名義の同一口座に現金72万7,768円を振り込んでおり、だまし取られる被害が発生した。
- (出典:山梨県警察HP)
【傾向】令和7年1月中の被害認知は1件でした。その手口は「架空料金請求詐欺」1件でした。また、1月中の不審電話は128件あり「架空料金請求詐欺」が75件と最も多くを占めていました。引き続き、お金やキャッシュカードの話が出たら詐欺を疑い、警察への110番通報を心がけてください。
【対策】
- 「オレオレ詐欺」は、電話の相手が本当に親族か確認し(親族から事前に聞いていた電話番号に電話する。本人しか知り得ないことを聞くなど)、1人だけで判断せず、他の家族や知人、警察などにすぐに相談しましょう。
- 「還付金詐欺」は、公的機関がATMの操作を指示することはありません。何も答えずに電話を切り、相手方が名乗った行政機関等に確認をしましょう。
★★★電話でお金の話が出たら詐欺を疑ってください!不審な電話があれば、すぐに家族や警察、県民生活センターなどに相談しましょう。
★★★そもそも電話に出ない!というのが最も効果的な対策です。1.非通知の電話には出ない2.常に留守番電話に設定して相手を確認してから応答する・・・犯人は詐欺のプロですので、話をしないことが一番です。
令和2年3月30日、「山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例」が施行されました。
この条例に基づき、県は県民や事業者、市町村と協力・連携して、被害防止を推進していきます。
山梨県電話詐欺等被害撲滅に関する条例(本文)(PDF:159KB)
条例の趣旨(PDF:364KB)
条例の概要(PDF:379KB)
電話詐欺被害撲滅のためのお願い
県民の皆さまへ
- 電話詐欺等の被害防止に対する関心と理解を深め、被害にあわないよう注意する
- 家族や親族、ご近所にお住まいの方が被害にあわないよう、相互で緊密に連絡を取り合い、つながりを強化する
- 電話詐欺等の被害を受けるおそれ又は被害を受けた方を見つけた際は、警察又は事業者へ通報等をする
- 貸主として建物の賃貸借契約を行う際は、相手方が建物を電話詐欺等に利用しないことを確認する
- 個人情報データ等を第三者に提供する際は、その第三者が偽名使用者や架空会社等ではないことを確認する
事業者の皆さまへ
- 電話詐欺等の被害防止に対する関心と理解を深め、県や市町村が行う施策や県民等が自主的に行う活動に協力する
- 県民から電話詐欺等の被害の通報を受けたり営業店舗等において被害を受けた方を見つけた際は、警察官への通報等必要な措置をとる
- 貸主として建物の賃借契約を行う際は、相手方が建物を電話詐欺等に利用しないことを確認する
- 個人情報データ等を第三者に提供する際は、その第三者が偽名使用者や架空会社等ではないことを確認する
青少年の育成に携わる方へ
- 学校または地域において、幼児から学生に対し、電話詐欺等の被害防止に関する知識及び理解を深めるための教育や啓発をおこなう
リンク
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