「やまなしの環境2005」平成17年版
はじめに
山梨県は、富士山をはじめとした雄大な山々や緑あふれる森林、清らかな水など美しい自然に恵まれ、歴史や文化、特色ある産業、豊かな生活が育まれてきました。
しかしながら、資源やエネルギーの大量消費に支えられた現代社会は、廃棄物の増大や環境汚染を伴い、身近な山や川などの自然環境だけでなく、地球温暖化、オゾン層の破壊など人類生存の基盤である地球全体の環境に影響を及ぼしています。
こうした中で、本県の自然をはじめ、地球全体の環境を守り、美しい郷土を「森の国・水の国やまなし」として将来の世代へ引き継いでいくことが、今を生きる私たちの責務であります。
よりよい環境から豊かな生活が享受できる「持続可能な社会」は、私たちの希求する社会であり、私たちは、これまでの価値観やライフスタイル、豊かさに対する考え方を変え、生活行動や経済活動のあり方そのものを環境という視点から見直し、県民、事業者、行政、それぞれの立場で環境の保全と創造に向けた取り組みを積極的に進めていく必要があります。
本県では、昨年2月に「山梨県環境基本計画」を策定し、循環型社会の形成や地球温暖化の防止に向けた基本的な施策を推進するとともに、本県の自然特性等を踏まえた施策や、環境に関する重要課題、国際社会の一員として取り組むべき課題を重点的施策として位置づけ、その方向性を明らかにした中で各種施策を展開しているところであります。
この「やまなしの環境」は、平成16年度の山梨県における環境の現況と環境の保全と創造のために講じた施策を取りまとめたものであり、本書が多くの県民の皆様に活用され、環境に対する関心を深めていただき、「環境日本一やまなし」の実現に向けた具体的な行動につながることを願っています。
平成18年1月
平成16年度における環境施策の概要
- (1)環境基本計画策定の経緯
- (2)環境基本計画の内容
環境の保全と創造のための施策
- (1)循環型社会システムの確立
- (2)豊かな自然環境の保全
- (3)さわやかな生活環境の保全と創造
- (4)地球環境保全対策の推進
- (5)環境教育・環境学習の推進
- (6)自発的な活動の促進
- (7)情報の提供
- (8)調査・研究の実施
重点的に取り組む施策
- (重点1)富士山の環境保全対策の推進
- (重点2)森林、緑地の保全等の推進
- (重点3)水環境の保全等の推進
- (重点4)環境の保全に資する農業の促進
- (重点5)廃棄物等の発生抑制等の推進
- (重点6)地球温暖化対策の推進
本県の環境の現況と環境の保全と創造のための講じた施策
- 生活様式の転換の促進
- 資源の循環的な利用の促進
- 廃棄物の適正処理の推進
- 多様な自然環境の保全
- 野生動植物の保護
- 自然公園等の管理
- 自然とのふれあいの増進
- 環境影響評価制度の実施等
- 大気汚染の状況
- 水質の保全
- 化学物質による環境汚染の防止
- 騒音・振動・悪臭・地盤沈下・土壌汚染等の防止
- 魅力ある景観づくり
- 地球温暖化の防止
- オゾン層の保護対策の推進
- クリーンエネルギーの活用
- 国際協力の推進
- 多様な環境教育・環境学習の推進
- 人材の育成
- 環境に関する活動の展開
- 民間環境保全団体の協働の促進
- 環境情報の総合的な収集
- 提供体制の確立
- 環境モニタリングの実施
- 環境科学研究の推進
- 多様な自然環境の保全
- 優れた景観の保全
- 森林の多面的機能の発揮の促進
- 森林環境教育の推進
- 緑化の推進
- ふれあいの機会の提供
- 水資源の保護活用
- 水辺環境の整備
- 環境保全型農業の促進
- 美しい農村づくりの促進
資料編
- 大気汚染の常時監視結果
- 有害大気汚染物質の測定結果
- 公共用水域水質測定結果
- 水生生物調査
- 地下水水質測定結果
- ダイオキシン類常時監視結果
- 内分泌かく乱化学物質実態調査結果
- 自動車騒音の常時監視
- 地盤沈下の状況
- 資料2:ごみ処理施設、し尿処理施設
- 資料3:自然公園等
- 資料4:温泉の状況
- 資料5:生活排水クリーン処理率
- 資料6:環境関係表彰受賞者
- 資料7:平成16年度環境年表
- 資料8:山梨県グリーン購入の推進を図るための方針
- 資料9:主な環境基準等
- 資料10:環境行政の推進体制