ページID:57872更新日:2020年6月8日
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日本の幹線道路網は、国土・地域の骨格を形成し、広域の物流・交流を分担する「広域幹線道路」と、住居・職場やその他日常的な生活活動拠点と広域幹線道路を結ぶ「その他の幹線道路」に分類されています。「広域幹線道路」は高規格幹線道路、一般国道、主要地方道で構成されるネットワークですが、自動車専用道路である高規格幹線道路と一般国道や主要地方道などの広域幹線道路とではサービスレベルに大きな格差があります。平均旅行速度で比べると、高規格幹線道路では時速80キロ程度の速度サービスが提供されていますが、一般国道では時速30~40キロ程度のサービスしか提供できていません。
しかし、広域幹線道路全てを高規格幹線道路並み、もしくはこれに準ずるクラスまでサービスレベルを一律に上げるのは、効率的でなく、また現実的でもありません。このため、高規格幹線道路を補完し、地域の自立的発展や地域間の連携を支えるため、一般国道や主要地方道の中で、ネットワーク上規格の高い道路として整備することが必要な路線が「地域高規格道路」です。
地域高規格道路は、高規格幹線道路や一般国道、主要地方道との中間的な役割を果たすため、設計速度「時速60~80キロ」を確保し「4車線以上で主要な交差点は立体交差とする」など、自動車専用道路またはそれと同等の機能を持つ道路として整備を進めてきました。平成15年度からは、地域の実情を考慮し、サービス速度「おおむね時速60キロ以上」「2車線以上」での整備も可能になり、また「自動車専用道路要件」もサービス速度が確保できる場合には「現道を活用する」ことも可能になるなど、構造要件が緩和されています。
サービス速度は、道路の沿道状況や混雑状況等を考慮した上で、安全かつ快適に走行できる平均的な旅行速度のことをいいます。