ページID:3919更新日:2023年1月18日
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区域は甲州市、山梨市、笛吹市の3市にまたがり、面積は27,137ヘクタールで、県有林全面積の17.2%を占めています。
林況は森林植物帯上温帯林に属していますが、標高は600mから2,600mに及び標高差は大きくなっています。この垂直分布は、1,800m付近を境として、亜高山針葉樹(シラベ、アオモリトドマツ、トウヒ、コメツガ、ダケカンバ類)とそれ以下は落葉広葉樹(ナラ、シデ、クヌギ、ハンノキ、カエデなど)と人工針葉樹林(ヒノキ、カラマツ、アカマツ、スギなど)から構成されています。
管内は、富士川の源流域であり、本県の水源地域として重要な場所であるとともに、西沢渓谷や大菩薩嶺、三窪高原など、東京や横浜、秩父方面から日帰りで訪れることのできる美しい自然に恵まれています。
また、笛吹市区域は、里山で優れた景観を有する森林や学術上貴重な森林が存在し、多くの小河川、渓流と相まって、保健休養機能が高い地域です。
ヒノキ、カラマツを中心に林地面積の57%が人工林となっています。この中には、塚本山(山梨市三富)のヒノキ林など由緒ある森林が含まれています。また、山梨市の六本楢地区及び甲州市の日川地区にはカラマツ長伐期大径材生産林が設定されています。
一方、天然林では杣口山のサワラ林、大菩薩のウラジロモミ林、御坂山塊・黒岳のブナ、ミズナラ林、稲山のケヤキ林など貴重な植生も数多くみられます。
森林整備は第2次県有林管理計画に沿って行っています。
当地域は、甲府盆地の北東部から東部を経て南部までの大きなエリアを占めた森林地帯を抱え、水源地地域として、また、長年、豪雨等による荒廃が進む中でその拡大や下流への影響を抑止するような整備を行ってきました。
今後も、琴川ダム、広瀬ダム、上日川ダムを含んだ水源地域として、また、土砂災害の防止のため、水土保全地域の森林として整備を進め、その機能向上に努めます。
また、秩父多摩甲斐国立公園の保健休養の機能の維持向上を図るとともに、森林文化の森である「乙女高原の森」「稲山ケヤキの森」「兜山の森」「大菩薩の森」を活用した体験プログラムの支援や、森林景観に配慮した森林整備などを進めます。